筑波大は6日、米国物理学会レター誌(2006年8月発行)に発表した核融合実験に関する論文データを改竄(かいざん)したとして、同大プラズマ研究センター長で大学院数理物質科学研究科の長照二教授(54)と講師3人に対し、論文の取り下げを勧告するとともに、長教授をプラズマセンター長から解任したと発表した。 複数の大学院生がデータに不適切な点があることに気づき発覚。外部有識者を含む調査委員会を設置し調査した結果、実験の生データから図を作成する過程で、解析方法の客観性や科学的根拠が欠けるほか、異なる実験データを混用していることなどが分かった。 同大は「人々の科学への信頼を揺るがし科学の発展を妨げるもので許すことはできない」として、長教授らの懲戒処分を検討している。