テクノロジー部門技術推進本部の笹田です。最近、ある大学で Ruby インタプリタを作ってみよう、みたいな集中講義をさせていただいてるんですが、実装に使う言語がみんな Ruby じゃなくて面白かったです。 本稿では、Ruby で並列処理を手軽に実現するための機構 Ractor の API について、以前から気になっていた部分を最近になって一新し、Ractor::Port というものを導入したので、その内容をご紹介します。従来の API にはどうもしっくりこず、ずっと喉に骨がつっかえている感じがして、5年くらいずっと考えていたんですが、ようやっと決断しました。 提案した ticket: Feature #21262: Proposal: Ractor::Port - Ruby - Ruby Issue Tracking System 概要だけ説明しますと、次のような感じです。 なくなった Ra