リスクマネジメントに求められる「外部環境」を把握する目 リスクマネジメントに関する現行の標準規格であるJIS Q 31000(リスクマネジメント―原則及び指針)において、リスクとは「目的に対する不確かさの影響」と定義されています。ここでは定義の詳細は割愛しますが、この「影響」には、好ましいもの、好ましくないもの両方が含まれていることが、大きな特徴となっています。要は、意図していた目的に対して、上振れすることも、下振れすることも「リスク」と捉えて、しっかりそれを管理していこう、というのが最近のリスクマネジメントの潮流となっています。 ではなぜ、上振れ・下振れの影響が生じるのでしょうか。一般論ですが、その一つの要因として外部環境を把握し切れていなかった、ということが多々あると推察されます。ビジネスプランはもとより、リスクの検討においても外部環境との「ギャップ」を把握し、より確実に将来の影響を見