自動車や家電などで植物を原料としたプラスチックの採用が広がっている。植物の循環によって、温暖化ガスを増やさないと見なす点が評価された。帝人は耐久性を大幅に高めた素材を開発し、2011年には量産開始する予定だ。 植物を原料にしたプラスチックが身の回りにあふれてきた。 自動車やパソコン、携帯電話、体重計など。従来は環境イメージをアピールするために使われてきたものの、今や珍しい製品ではない。既存のプラスチックと比べても、使い勝手で支障がなくなってきたことが用途拡大の背景にある。 「カーボンニュートラル」を重視 バイオプラスチックにもいくつかの種類がある。こうした工業製品に使われる代表的な素材はポリ乳酸だ。ポリ乳酸はトウモロコシやサトウキビなどに含まれる糖分やでんぷんを発酵させて乳酸を作り、それを化学的に結合させることで完成する。 ポリ乳酸は植物を原料とするため加水分解しやすく、生ごみと一緒に捨て