岡崎京子の『リバーズ・エッジ』には元ネタがあることはよく知られている。 ティム・ハンターが監督をした映画『リバース・エッジ』(原題River’s edge 1987年)だ。この映画は日本語のタイトルが『リバース・エッジ』となっているが、原題の発音を正確に日本語にすると当然リバーズ・エッジとなり、岡崎京子の『リバーズ・エッジ』と同一の作品名だ。 世田谷文学館で開催されていた岡崎京子展をきっかけに『リバーズ・エッジ』を読み返したこともあり、気になっていた映画『リバース・エッジ』を観てみた。 映画『リバース・エッジ』のストーリーはこんな感じだ。 町外れに河が流れているアメリカの田舎町。高校の男子生徒ジョンが川原で女友達を絞殺する。ジョンは女友達を殺害したことを他の友人たちに隠すふうでもない。仲間たちはジョンと連れ立って現場に行くが、女友達の死体を発見しても全員が無感動に眺めるだけで、その後はなに