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ブックマーク / aniram-czech.hatenablog.com (15)

  • 新海誠化していくこの世界 - チェコ好きの日記

    今年の一月、新海誠監督の『君の名は。』が地上波で放映されたことは記憶に新しい。 私は映画館で観た派だったのだけど、「文句つけてやらあ! 文句文句!」と喧嘩腰で臨んだところ、普通に感動しホロホロと泣いてしまった。「東京」をあんなにも美しく描いた映画は、他になかなかない気がする。今ハヤリ(ちょっと死語気味?)の言葉でいえば、きっと「エモい」のだろう。エモい東京、エモい日、君の名は、新海誠。 君の名は。 発売日: 2017/07/26メディア: Amazonビデオこの商品を含むブログ (17件) を見る この手の話をするときはいつも「私一人にそう見えるだけなのか」「私がよく観測している界隈でそういう事例が多発しているだけなのか」「ある程度全体的な傾向といえるのか」の狭間で悩むのだけど……その区別をつけるために具体的なデータや数値を引っ張り出してくることは、また別の機会に譲るとして。なんだか最近

    新海誠化していくこの世界 - チェコ好きの日記
  • サブカルの憂鬱『カフェでよくかかっているJ-POPのボサノヴァカバーを歌う女の一生』の感想 - チェコ好きの日記

    まわりで「面白いよ」とすすめてくれた人が多かったにも関わらず、「気分が暗くなりそうだからヤダ*1」という理由でずっと読まなかったマンガがあるのですが、先日とうとう誘惑に負けて読んでしまいました。『カフェでよくかかっているJ-POPのボサノヴァカバーを歌う女の一生』。 カフェでよくかかっているJ-POPのボサノヴァカバーを歌う女の一生 作者: 渋谷直角出版社/メーカー: 扶桑社発売日: 2013/07/30メディア: 単行この商品を含むブログ (37件) を見る この作品は、表題作『カフェでよくかかっているJ-POPのボサノヴァカバーを歌う女の一生』のほか、『ダウンタウン以外の芸人を基認めていないお笑いマニアの楽園』、『空の写真とバンプオブチキンの歌詞ばかりアップするブロガーの恋』、『口の上手い売れっ子ライター/編集者に仕事も女もぜんぶ持ってかれる漫画(MASH UP)』、『テレビブロス

    サブカルの憂鬱『カフェでよくかかっているJ-POPのボサノヴァカバーを歌う女の一生』の感想 - チェコ好きの日記
  • ほかのものは消えていい。なぜなら醜いから。 - チェコ好きの日記

    なんかどうかしてる小説っていうのは、とにかく冒頭とラストの破壊力がとんでもないものだと私は思っています。 大切なことは二つだけ。どんな流儀であれ、きれいな女の子相手の恋愛、そしてニューオ ーリンズの音楽、つまりデュ ーク・エリントンの音楽。 ほかのものは消えていい。なぜなら醜いから。 ボリス・ヴィアン『うたかたの日々』の、有名なまえがきです。 久しぶりに読んだら、やっぱりこれめちゃくちゃいい小説だわ……と思ったので、今回はこれの感想文を書きます(思いっきりネタばれします)。 コランとクロエ 『うたかたの日々』、直訳すると『日々の泡』となるそうですが、前に私が読んだのはこっちでしたね。今回読んだのは光文社文庫の新訳です。 日々の泡 (新潮文庫) 作者: ボリスヴィアン,Boris Vian,曽根元吉出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1998/03/02メディア: 文庫購入: 5人 クリック

    ほかのものは消えていい。なぜなら醜いから。 - チェコ好きの日記
    amanoiwato
    amanoiwato 2015/05/24
    いかにも短命、というか元から長生きする気の全くない人だからこそ思いつく話。まさにパンク。/この小説から「北京の秋」、「赤い草」、そして「心臓抜き」と世界観がどんどんシニカルかつ厭世的になっていく。
  • 岡崎京子の描いた”ガールズ”はどこへ消えたのか? - チェコ好きの日記

    どこで読んだだれの文章なのか忘れましたが、「岡崎京子の漫画に出てくる女の子っていうのは、男と恋愛するのが好きなんじゃなくて、男と恋愛した話を女同士でするのが好きなんだよね」ということをいっていた人がいて、なんて的確な岡崎京子評なんだ! と思わず感動したことがあります。 というわけで今回は、3月31日まで世田谷文学館でやっている(やっていた)岡崎京子展『戦場のガールズ・ライフ』について感想を書いていくのですが、こんな展覧会をやるくらいなので、もう岡崎京子という人の漫画家としての地位は、揺るぎないわけです。ポジティブな岡崎京子評は探せば、いくらでもどこにでもあるでしょう。なので私は今回”あえて”、ネガティブな岡崎京子評というのを書いてみるつもりです。 岡崎京子の描いた”ガールズ”はどこへ消えたのか? さて、岡崎京子の漫画に登場する女の子たちは、だれもかれもが強力なまでの”ガール”です。ここでい

    岡崎京子の描いた”ガールズ”はどこへ消えたのか? - チェコ好きの日記
    amanoiwato
    amanoiwato 2015/03/31
    「ヘルタースケルター」以後の作品では「ガールズ」の人生も含めた「その後」を描こうとしていたと思えるが、その半ばで岡崎の漫画家としての日常が途切れてしまった…。
  • 文章を書くのに、たぶんあんまりコツとかない - チェコ好きの日記

    作家の村上春樹氏が、読者からの質問を受け付けるサイトを開設して話題になっていますが(私も質問してみましたドキドキ)、そのなかでも特に最近大きく注目を浴びていたのが、下記の質問でしたね。 文章を書くのが苦手です - 村上さんのところ/村上春樹 期間限定公式サイト 「基的にはもって生まれたもので決まります。まあ、とにかくがんばってください。」って、ちょっと、ちょっと冷たくない村上さん? まあそれはいいとして、今これを書いている私は20代後半なんですが、いったん20歳を過ぎてしまうともう、純粋な意味での「文章力」っていうのは、もうどうにもならないんじゃないかっていうのは思いますね。そういう意味では確かに「もって生まれたもので決まる」のでしょう。 じゃあ20歳を過ぎるともうどうにもこうにも手は加えられないのか、ずっとそのままいくしかないのか、というとそんなこともなくて、たぶん少しだけ改良の余地は

    文章を書くのに、たぶんあんまりコツとかない - チェコ好きの日記
  • ホリー・ゴライトリーのように善きことをしたい2015年、『ティファニーで朝食を』。 - (チェコ好き)の日記

    あけましておめでとうございます。2015年も張り切って更新していこうと思ってますので、今年も当ブログをみなさんよろしくお願いいたします。 さて、私が毎年1月1日に行なう作業といえば、愛用しているほぼ日手帳の入れ替え・予定及び目標の更新です。が、ずっと手帳への書き込みをしていると手が疲れるので、飽きたら気分転換にを読みます。このとき読むは、新年だからといって特に気合を入れて選ぶわけではなく、昨年の読みかけを続きから読んだり、積読タワーのなかから適当に1冊を引っ張り出すだけです。 そして、2015年の今年、積読タワーのなかから偶然引っ張り出したのは、トルーマン・カポーティの『ティファニーで朝を』でした。 ティファニーで朝を (新潮文庫) 作者: トルーマンカポーティ,Truman Capote,村上春樹出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2008/11/27メディア: 文庫購入: 6人

    ホリー・ゴライトリーのように善きことをしたい2015年、『ティファニーで朝食を』。 - (チェコ好き)の日記
  • イギリスを旅するならこれを読め!な、5冊 - チェコ好きの日記

    ある国を旅行で訪れるとき、ガイドブックすら用意せずに、何の先入観ももたずに身1つで出かけていってしまう…… なんていう、沢木耕太郎のようなワイルドな旅もいいですが。 私はやっぱり、事前にできる限り下調べをして、その国に関連する歴史、文学、社会、経済、芸術などのを読んで、イメージをふくらませて行ったほうが、旅を2倍、3倍と楽しめる気がします。もちろん、このあたりは個人の性格というか好みの問題だと思うので、どちらがいい・悪いという話ではないです。 ただ、沢木耕太郎的なワイルドな旅をお好みの方も、旅行に行く「前」ではなく「後」になら、旅を振り返る意味もこめて、その国に関連する様々なを読んでみる価値はあるのではないでしょうか。を読むことで、自分が旅した国の文化、社会、人々、芸術、事を、より深く理解することができますから。 また、しばらく海外を旅する予定なんてない……という方も、もし「いつか

    イギリスを旅するならこれを読め!な、5冊 - チェコ好きの日記
  • どくさいスイッチ - チェコ好きの日記

    日々生活していると、どうしても「この人はあんまり好きじゃないな〜」とか「胸くそ悪い事件だな〜」みたいなことに遭遇する機会があると思うんですけど、今回はそんな「嫌い」という感情について私が考えた散文です。手短にいきます。 どくさいスイッチをおしますか 私自身は、仕事でもプライベートでも”特定の個人を嫌いになる”ってことはほとんどなくて、その人のある発言だけを切り取ってムカついたり、個人というよりは「界隈」をまとめて嫌いになったり、ある出来事や事件に腹が立ったり、ということが多いです。 それで、「好きの反対は無関心」という言葉がありますけど、私は当にそうだな〜と思っていて、「嫌い」って思ったからには、スルーできなかった何らかのとっかかりがあるはずなんですよね。で、最近そんな「嫌い」という感情を、「どくさいスイッチ」によって2種類に分けるとすんなりいくなということに気付きまして、とりあえずメモ

    どくさいスイッチ - チェコ好きの日記
    amanoiwato
    amanoiwato 2014/12/19
    「好きの反対は無関心」って本気で考えている人って、本当に他人からシャレにならない酷い仕打ちを受けたことが無く、他人を心底憎んだことが無いんだと思う(皮肉では無い)。
  • これが最強の鬱マンガ 山田花子『神の悪フザケ』 - チェコ好きの日記

    私が山田花子というカルト漫画家の存在を知ったきっかけは、学生時代に読んだ『完全自殺マニュアル』というでした。 幸い私はこれまでの人生気で自殺を考えたことはないのですが、当時なぜ私がこのを手にとったのかというと、一言でいえばサブカルクソ野郎だったからですね。とにかく、何かパンチの効いたが読みたかったのです。あとは、1990年代の世の中のムードというか、世紀末思想みたいなものに興味があるんですよね。90年代の私は小学生だったので、「失われた10年」といわれるあの時代のことが、よくわからないんです。今回はその話はおいておきますけど。 『完全自殺マニュアル』は、首吊りから薬物自殺、焼死、凍死まで、ありとあらゆる自殺の方法や「その方法で死んだ後どうなるのか」みたいなことが書いてあるです。山田花子という漫画家は、たしか飛び降り自殺の項目で例として取り上げられていました。“たしか”というのは

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  • 東京の美術館の、大きな大きな問題点 - チェコ好きの日記

    私のなかでけっこう長くひっかかっていた問題があったのですが、「でもまぁ、これたいしたことじゃないのかな?」と思って、表立ってはあまり深く考えてこなかったんですね。でも先日とあるを読んでいたら、まさに私がひっかかっていたその問題が出てきてたので、「あ、やっぱりたいしたことあったんだ」と考え直した次第です。 というわけで、今回はその”問題”、東京の美術館についていろいろ書きます。 奈良美智の作品はどこで観る? 最初にいっておくと、東京の美術館てすごく面白いんです。ルーブルなりオルセーなりエルミタージュなり、世界中の有名美術館のコレクションが次々にやってくるし、現代アートだって充実していると思います。でも、こういった期間限定の〈企画展〉に夢中になれるのって、たぶん私が「首都圏に住んでいる日人」だからなんですよね。自分の住んでいるところに目新しい作品が次々にやってきたら、楽しいに決まってます。

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  • 美術史、ヤンキー絵画を語る『ラッセンとは何だったのか?』 - チェコ好きの日記

    イルカの絵、といえばだれでも真っ先に、クリスチャン・ラッセンの絵画を思い浮かべるのではないでしょうか。目に鮮やかなその作風は、一度見たら忘れられない鮮烈な印象を、私たちにあたえます。 ※ラッセンのジグソーパズル このクリスチャン・ラッセンという人の作品は、日では80年代後半〜90年代前半に、ブームの全盛期を迎えました。今では少々影が薄くなった気もしますが、一時期はおもちゃ屋さんのジグソーパズルコーナーへ行けば、ハワイのお土産屋さんに行けば、水族館へ行けば、カラオケに行けば、パチンコに行けばーー必ずラッセンの絵か、あるいは「ラッセン的なイメージ」が溢れていたような記憶が、確かにあります。 私は1987年の生まれなので、その全盛期の頃の「ラッセン」を、ぼや〜っとした印象でしか知りません。でも、ジグソーパズルとか水族館とか、自分を取り囲む環境のなかで「ラッセン」あるいは「ラッセン的なるもの」を

    美術史、ヤンキー絵画を語る『ラッセンとは何だったのか?』 - チェコ好きの日記
  • 【NYひとり旅/9】ニューヨークのお食事事情 - チェコ好きの日記

    まだ続いてます旅行記。 ※もはや懐かしい1記事目 ※前記事 ここまでニューヨークでの事についてまったく触れてこなかったのですが、それは今回のエントリでまとめて書く予定だったからです。 ところで、これまで何事もなかったかのように平然と旅行記を書いてきましたが、日出発前に何か悪いものでもべたのか、私この旅行中ずっと正露丸が手放せなかったんですよね。去年もそうだったし、海外に行くとお腹こわすのは私のなかでもはや恒例行事となっています。生まれ変わったら胃腸の強い人になりたい。 そのため、気でいいものべようと思ったらかなり美味しいものがあるはずのニューヨークで、全然たいしたものをべられなかったのですが、その一部始終をここに記録しておきたいと思います。ちなみに、アメリカ事はボリューミーな上、私は胃腸がぶっ壊れていたため、1日1+ヨーグルトみたいな生活でした。 1日目:サラベスのエッ

    【NYひとり旅/9】ニューヨークのお食事事情 - チェコ好きの日記
  • 『失恋ショコラティエ』に見る、私的少女マンガ考 - チェコ好きの日記

    「面白い」「イライラする」「石原さとみが」などと評判になっていたので、マンガ『失恋ショコラティエ』を7巻まで読んでみました。ドラマのほうはすごいとばしながら第1話を見ただけなので、今回のエントリは基的に原作であるマンガ版のみについて言及します。内容にはあまり詳しく触れないので、あらすじなど概要を知りたい方は【失恋ショコラティエ - Wikipedia】から。 失恋ショコラティエ 1 (フラワーコミックスアルファ) 作者: 水城せとな出版社/メーカー: 小学館発売日: 2009/01/09メディア: コミック購入: 5人 クリック: 204回この商品を含むブログ (126件) を見る失恋ショコラティエ(1) (フラワーコミックスα) 作者: 水城せとな出版社/メーカー: 小学館発売日: 2013/03/05メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る 少女マンガの王道を行く 例外は

    『失恋ショコラティエ』に見る、私的少女マンガ考 - チェコ好きの日記
    amanoiwato
    amanoiwato 2014/04/05
    梶原一騎原作の『愛と誠』などは、まさに少年漫画的なインフレと少女漫画的なインフレの乗算でストーリーの暴走と崩壊が半端ないことに。
  • もしヘンリー・ダーガーが、アウトサイダー・アーティストでなかったら…… - チェコ好きの日記

    私の好きなアーティストに、ヘンリー・ダーガーという、シカゴ生まれのちょっと変わった人がいます。いや、“アーティスト”とよぶのは適切ではないかもしれません。なぜなら生前のダーガーは、一度も“アーティスト”として仕事をしたことはなかったからです。 1892年にイリノイ州シカゴ市内にて、ドイツ系移民のもとに生まれたダーガーは、幼くして母を失います。学業に関しては優秀で飛び級を経験するも、「口・鼻・喉を鳴らして奇妙な音を立て、級友たちを楽しませようとした」(自伝より)などの奇癖があり、同級生たちの反感を買ってしまいます。「クレイジー」というあだ名で呼ばれ、いじめられたダーガーは、感情障害の徴候もあったとされ、12歳になると精神薄弱児収容施設に移されます。その施設というのが、これなかなか壮絶なところだったようで、ダーガーの入所中、虐待や陰湿な体罰・放置による入所者のケガや事故、または遺族の許可なく実

    もしヘンリー・ダーガーが、アウトサイダー・アーティストでなかったら…… - チェコ好きの日記
  • あなたの美術の知識がどれくらいあるかを試す例題10問 - チェコ好きの日記

    美術出版社が主催している、「美術検定」という検定があります。美術作品への背景知識がどれくらいあるかをはかる、趣味検定です。出題範囲は、西洋・東洋、時代を問わず、いわゆる美術作品と呼ばれるものすべてが対象となり、幅広いです。 美術検定 私はゆくゆくはこれの1級をとりたいと日夜努力している(?)のですが、今年受けようと思っていた2級の検定試験は、他の資格試験の勉強を優先したため、受検自体を泣く泣くあきらめることとなりました。 ちなみに昨年は3級を受けたのですが、忙しくてまったく勉強できなかったにも関わらず、過去の遺産で合格することができました。3級は、初心者にもおすすめのレベルです。 美術検定2012 3級に合格していた話。 - (チェコ好き)の日記 しかし1級・2級は、ちょっと問題集を見ただけでも難問ぞろいなのがわかるので、さすがにこうはいかないでしょう。 もちろん、努力して勉強して合格した

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