朝ドラ『まれ』がとうとう最終回を迎え、様々な感想や批評が飛び交っているが、私の観測範囲ではやはりネガティヴな評価が大半である。そして、私も以下の記事を書いて以来は、それほど熱心に視聴していたわけではないのだが、やはり「決して駄作ではないがお世辞にも佳作とは言えない、意欲作ではあるのだろうが失敗作」という印象である。 【感想・批評】朝ドラ『まれ』に通底する「明るい悪夢」感 こちらの記事でも書いたように、当初の私はヒロインの希がその舞台の能登、そして横浜での他者との交流や出会いを通して「決して悪人ではないし悪気もないのだが、それ故になおさらやっかいに拗れた重症の毒両親、とくに母親」から精神的にも離れ、本来の自分を取り戻し、みずからの夢に正直に生きて成長し、その上で両親との関係も客観的に見た上で昇華し、再構築していくのだろうと期待していた。しかし、実際の展開といえば、いちどは母親から離れて横浜に