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ブックマーク / amanoiwato.info (94)

  • 【感想・批評】吉田秋生『詩歌川百景』第1巻への感想そして宣言(※ネガティヴです) | 天の古井戸

    ※該当作品のネタバレを含みます。 ※該当作品が当に好き、という方々にとっては極めて不快な見解が含まれているので、閲覧はおすすめしません。 以前に当ブログに吉田秋生『詩歌川百景』第一話に対する(ネガティヴ)な感想を書いた記事を掲載したが、それは以下のような文で締めくくっている。 もちろん、今後のこの『詩歌川』のストーリーが進むにつれて、ヒロインの母親側の視点や内面そして祖母の側の苦悩や欠落などにもゆくゆくスポットを当て掘り下げていくような展開にでもなってくれれば、私などのこうしたモヤモヤは雲散霧消し、これまでに書き連ねた駄文などはいっさい無用のものとなるわけだ。そして、この『詩歌川百景』がそうした新たな視点とテーマを描いてくれる物語になってくれることを切に願いつつ見守っていきたい。 というわけで、もう少し気長に見守っていこうと思いつつ、先日に発売された第1巻を続いて読んだわけであるが……正

    【感想・批評】吉田秋生『詩歌川百景』第1巻への感想そして宣言(※ネガティヴです) | 天の古井戸
    amanoiwato
    amanoiwato 2020/10/13
    ※該当作品のネタバレを含みます。 ※該当作品が本当に好き、という方々にとっては極めて不快な見解が含まれているので、閲覧はおすすめしません。
  • 【感想・批評】吉田秋生『詩歌川百景』第一話の雑感(※ネガティヴです) | 天の古井戸

    (※該当作品のネタバレを含みます) 以前に当ブログに吉田秋生『海街diary』についての感想を上げており、様々なコメントをいただいたこともあって、あらためて『海街』最終巻に掲載されていた番外編なども含めた感想も書こうかと思いつつもグズグズしているうちに続編というかスピンオフな新作『詩歌川百景』が先日雑誌『flowers』で始まってしまった。そこでさっそく初回を読んでみたのだが、正直なところ、以下の記事でつらつら吐き出させてもらった違和感が残念ながらあまり解消されないどころか、かえってさらにモヤモヤが増してしまった次第である……。 【感想・批評】吉田秋生『海街diary』への違和感ふたたび —不在の脅威、真の元凶— すでに既読の方はご存じの通り、前作『海街diary』の四姉妹の末妹すずの「弟」であった青年・和樹をはじめ山間の小さな温泉町で暮らす人々の人生模様を淡々と繊細に描いていく……という

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    amanoiwato 2019/07/28
    ※該当作品のネタバレを含みます。
  • 【時事】残酷なルサンチマンが支配する —「恥」を捨てた人々— | 天の古井戸

    「で、あなたの不愉快なのは」と、彼は言い足した、「いやな役をやるのはいつでもわたしであり、わたしはけっして抗議しないのに、あなたはあくまでわたしを口ぎたなくののしるってことです。ためしにときどき役割を逆にしてみたらどんなもんですかねえ」 「わしの顔に石が当たることがあるのはありゃなんじゃ? やつらにわたしに石をほうるようにそそのかしているのはおまえじゃないかな?」 「わたしにそんなことができたら、もっと石をってるでしょうよ」 ボリス・ヴィアン『心臓抜き』 せっかく猛暑が収まって、連休中もなかなかいい陽気が続いているのに、このところどうにも気分が晴れない。新潮45の杉田議員擁護企画とそれに対する批判、いまだ紛糾が耐えないライトノベル表紙のゾーニング問題、「ロボデリ」風俗、バナナマン日村の「淫行」騒動……こんな話題が嫌ならネットなんか観てないでどっか遊びに出かければいいのだが、先立つものも無

    【時事】残酷なルサンチマンが支配する —「恥」を捨てた人々— | 天の古井戸
    amanoiwato
    amanoiwato 2018/09/24
    【ブログ更新】『新潮45』への一連の抗議運動とかライトノベル表紙のゾーニング問題とかバナナマン日村の未成年淫行騒動などの最近の世相について。
  • 【時事】ライトノベル表紙イラスト問題について思うこと | 天の古井戸

    最近、ネット上で十代向けのライトノベル表紙イラスト、主に女性キャラの描写が露出やデフォルメが扇情的すぎる、という話題について、ゾーニングや規制のあり方や是非をめぐる見解や議論が男女双方のさまざまな立場から盛り上がっているので、私も取りあえず乗っておこう。 (きっかけになったのは以下のツイートらしい) きょう書店で娘が心底嫌そうな顔で「お父さん、これ気持ち悪い…」と指さした光景。自分の属する性別の体が性的に異様に誇張されて描かれ、ひたすら性的消費の道具として扱われる気持ち悪さは想像できるし、それを子供の眼前に公然と並べる抑圧はほとんど暴力だよなと改めて思う。 pic.twitter.com/YO2kVt6PYh — シュナムル (@chounamoul) 2018年9月8日 ライトノベル表紙イラストと書店の平積み問題/まとめのまとめ 日はぶっちぎりダントツ世界一の女性向けポルノ大国という現

    【時事】ライトノベル表紙イラスト問題について思うこと | 天の古井戸
    amanoiwato
    amanoiwato 2018/09/16
    最近のライトノベルおよびBL・TLの表紙イラストが扇情的すぎるという話題について。結局は男女とかフェミとかオタクとかいう立場に関わらず社会人としてまず子供に対しての配慮を優先し共有すべきだと思います。
  • 【時事】「尊厳に対する罪」を裁くもの —「女子高生コンクリート詰め殺人事件」をめぐる見解— | 天の古井戸

    綾瀬女子高生コンクリート詰め殺人の“元少年”が、今度は殺人未遂で逮捕されていた! 女子高生コンクリート詰め殺人事件 確かに、犯罪に至る過程や背景には個人の資質や属性のみならずその生育環境や社会背景や構造などの問題も考慮するべきであり、その責任は犯罪を起こしてしまった当人のみならず社会の構成する人間にも少なからずあるもので、その問題はなるべくこの社会の皆で分かち合って対処改善していかなければならず、犯人ひとりを断罪し排除して済ませて終わり、というものではない。また、死刑という刑罰には確かに倫理的にはもちろんのこと現代の司法の在り方やシステムの点からも大きな矛盾やリスク、デメリットがあり、したがって世界の多くの国では廃止する流れに向かっているのはそれなりの理があってのことだ。また、とくに心身ともに経験も知識も乏しい未成年ならば、その未熟さゆえに罪を犯してしまったとしてもその成長による更正の可能

    【時事】「尊厳に対する罪」を裁くもの —「女子高生コンクリート詰め殺人事件」をめぐる見解— | 天の古井戸
    amanoiwato
    amanoiwato 2018/08/22
    通称「女子高生コンクリート詰め殺人事件」の加害者の再犯をきっかけにした、事件に対する見解。本当に守るべきものは?真の「更正」のあり方とは。
  • 【時事】自民党所属国会議員・杉田水脈の発言に関して—「普通」の暴力と権力— | 天の古井戸

    杉田水脈著『「LGBT」支援の度が過ぎる』を全文書き起こす(転載歓迎) 「LGBTは生産性ない」主張の自民・杉田水脈議員、準強姦被害者への「落ち度」発言が物議 自民党所属の国会議員・杉田水脈の『新潮45』への寄稿がすでに大問題となり、先日に東京は永田町の自民党部前をはじめ各地で大規模なデモが行われたのは記憶に新しいところだ。もちろん最も問題視され非難されているのは「LGBTのカップルのために税金を使うことに賛同が得られるものでしょうか。彼ら彼女らは子供を作らない、つまり『生産性』がないのです」という下り、『生産性』というキーワードだが、私が件の雑誌の当の寄稿を一読してショックを受け腹立たしく思ったのが以下の下りである。 普通に恋愛して結婚出来る人まで、『これ(同性愛)でいいんだ』と、不幸な人を増やすことにつながりかねません。 『常識』や『普通であること』を見失っていく社会は『秩序』がなく

    【時事】自民党所属国会議員・杉田水脈の発言に関して—「普通」の暴力と権力— | 天の古井戸
    amanoiwato
    amanoiwato 2018/07/30
    杉田水脈の『新潮45』のLGBTに対する寄稿への批判。やはり「生産性」そして「普通」というキーワードを標榜することの暴力性。
  • 【時事】ふたたび「一橋大学アウティング事件」に対する見解 | 天の古井戸

    昨年の今ごろに報道されて話題となり、そして現在は大学側との裁判が行われている『一橋大学アウティング事件』だが、私はこちらでも以前に記事にしたとおり、やはり当の「アウンティング」した同級生と大学については、個人として成人そして社会人としてやや軽率であり対応が拙かったことは否めないが、法的公的な責任は問えないし、問うべきではないという考えは変わらない。 【時事】この同級生と大学は(法的には)責められないと思う —「同性愛暴露」による一橋大提訴の件について— 【時事】個人の良心、弱さ愚かさは公的に断罪していいのか? —ふたたび「同性愛暴露」による一橋大提訴の件について— たしかに同性愛者であること自体を「ショックなお知らせ」とか今どき言ってしまう大学側の感覚や見識の乏しさはどうかと思うし、動機や理由はどうあれ一人の在学生が心身ともに追い込まれ学業に支障が出ている状態なのをフォローできないどころか

    【時事】ふたたび「一橋大学アウティング事件」に対する見解 | 天の古井戸
    amanoiwato
    amanoiwato 2018/07/22
    「一橋大学アウティング事件」に対する記事を再び。以前に書いた記事と内容も見解もほとんど変わっていません。とにかく大学そして被告学生への法的そして社会的制裁は行うべきではないという立場です。
  • 【時事】オウム真理教事件に関する雑感 | 天の古井戸

    「オウム真理教事件」の死刑囚たち、麻原彰晃こと松智津夫を筆頭とする元オウム真理教幹部らの死刑執行が先日ついに行われた。当然ながらメディアでは大々的に取り上げられたし、とりわけ私なども含めた昭和生まれの人間たちにとっては、それぞれ程度や内実は違えども複雑な衝撃があったものと思う。 この執行の時期や進行方法、そして死刑そのものに対する是非についてはさまざまな意見があり、やはり一連の主犯である「尊師」麻原が事件の動機やその背景などの真相をほとんど語らないままに終わってしまったことへの批判や失望が多く語られていたが、実のところ以下からの一連のツイートがもっとも「真相」に近いのではないか。 松智津夫の死刑執行。散々迷った挙げ句、やはり書いておくことにする。なぜ彼があんな支離滅裂な行動を取ったか、未だに答えらしきものはない。けれどかつての被虐待児の目を通すと、小さな糸口が見えてくる。そんなお話を。

    【時事】オウム真理教事件に関する雑感 | 天の古井戸
    amanoiwato
    amanoiwato 2018/07/09
    オウム真理教事件の死刑執行に関しての雑感。時代と社会に対するトラウマとルサンチマンの結果と行方。
  • 【時事】有名ネットウォッチャー殺害犯の「心の闇」を憶測する | 天の古井戸

    先日に発生した、主にネットサービス「はてな」上で活動していた有名ネットウォッチャー「Hagex」氏が同じく「はてな」上で「荒らし」をしていた通称「低脳先生」なる41歳無職男性に刺殺されるという事件は、ネット上のブログ界隈はおろか大手メディアが少なからぬ紙面と放送枠を割いて取り上げるほどの衝撃的なものとなった。そして、この事件そのものが90年代末からのインターネット普及期からのテキストサイト、旧2chなどの匿名掲示板を経て個人ブログへと至るアマチュア的な、いわゆるサブカルもしくは(大手メディアとそのコンテンツなどを含むメインストリームへの)カウンターとしてのネットカルチャーの終焉を象徴するものとして、そう遠くない将来から意味づけられ大衆文化史の一コマとして、相応の意味と重みを持って扱われ思い起こされることになるだろう。もっとも、当のHagex氏はこんな形で社会にあまねく「有名」になり名を残す

    【時事】有名ネットウォッチャー殺害犯の「心の闇」を憶測する | 天の古井戸
    amanoiwato
    amanoiwato 2018/07/02
    「IT関連のセミナー講師」こと著名ブロガーにして有名ネットウォッチャーの殺害事件について。シャルロット・コルデーになれなかった「彼」そして「私」の話。
  • 【時事】『二度目の人生を異世界で』の騒動について—エンタメ作品ほど教養と信条が不可分である— | 天の古井戸

    アニメ化決定の「二度目の人生を異世界で」が出荷停止に 原作者が差別ツイート 漫画家の高野千春さん、『二度目の人生を異世界で』の騒動に疑問を呈す「人権という最強の棍棒で人の人生狂わすのか」 先日からの『二度目の人生を異世界で』についての一連の騒動については、やはり「表現の自由」の観点から当の作者の発言を最初に批判した人々を非難したがる人たちがやたら目立つが、やはり私の考えに一番近いのは以下の意見だ。 原作者のヘイト発言の影響でアニメが制作中止になりラノベの出版が停止されてもこれ両方制作や出版サイドの自主的判断であって公的権力による強制停止じゃないからね。つまり表現の自由の問題ではなくビジネス上の判断の自由だよ。 — シン・ホネキング (@honeking) 2018年6月6日 特に小説に関しては権利関係の契約がどうなっているのかによるけれど、とにかく出版側と作者で権利上の問題がクリアになれば

    【時事】『二度目の人生を異世界で』の騒動について—エンタメ作品ほど教養と信条が不可分である— | 天の古井戸
    amanoiwato
    amanoiwato 2018/06/10
    『二度目の人生を異世界で』の騒動などに絡めて、ライトノベルふくめたポピュラーな創作物および創作者の在り方について。やはり出版社の責任が大と思います。[ブログ][創作][表現][アニメ][ライトノベル]
  • 【時事】TOKIOベーシストの例の事件について | 天の古井戸

    TOKIO山口達也、涙の謝罪会見の全文掲載「酩酊泥酔になってしまった…」【前編】 山口達也 慟哭の謝罪会見 全文掲載「TOKIOでありたいと感じています」【後編】 先週末いらい、超人気国民的アイドルバンドのベーシストが起こしてしまった未成年に対する猥褻事件については、すでにメンバーや先輩後輩も含めてきちんとした批判は出ているし色々言い尽くされているが、目下の私の感想としては以下の意見がすべて代弁してくれている。 松人志「アホか。何がハニトラだ」 山口達也の行動に疑問「高校生に電話聞く?」 何度も共演経験があるお笑いコンビ「スピードワゴン」の小沢一敬(44)は「山口さんは仕事の現場で会うと、優しいし、あったかいし、頼りになる先輩。こういうことがありましたけど、それでも山口さんのことを好きです。だから、ファンです」と言葉を選びつつコメント。ただ、今回の騒動で許せなかったこともあるとし、「女性

    【時事】TOKIOベーシストの例の事件について | 天の古井戸
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    amanoiwato 2018/04/30
    TOKIOメンバーの起こした事件についての見解。結局あまりまとまっていませんが、要は「山口達也」と「JKタレント」というキーワードを除けば実はごくありふれたセクハラパワハラ案件だったのかも。
  • 【感想・批評】『おそ松さん』2期最終回によせて—彼らの「愛」と「選択」、そして再生— | 天の古井戸

    ※最終回のネタバレを含みます。 僕はくたばりたくない まんまるに見せた月に 尖った面が隠されていないかを 知ることなしには 太陽が冷たいかも 四季が 当に四つしかないのか 大通りで ドレスを着てみることも 試してみないで マンホールの中を 覗き込むこともなく 僕のあそこを おかしな界隈に突っ込むこともなく 僕はおさらばしたくない そこで、うつされる 数々の業病 悪病をしることもなく 「僕はくたばりたくない」ボリス・ヴィアン (訳・永瀧達治) ついに先日最終回を迎えたアニメ『おそ松さん』2期である。すでにご視聴の諸兄諸姉による感想や考察などが多数上がっており、現在のところ私が目にしたかぎりでは、この半年あるいは1期放映時からこの『おそ松さん』彼ら六つ子たちを見守ってきたファンの願いと期待に大いに応えてくれたものであり、もちろんこの私もそれらのほぼ全てにに心底から大いに賛同し共感するものであ

    【感想・批評】『おそ松さん』2期最終回によせて—彼らの「愛」と「選択」、そして再生— | 天の古井戸
    amanoiwato
    amanoiwato 2018/03/27
    アニメ『おそ松さん』2期最終回「地獄のおそ松さん」の感想。彼らがこのラストにたどり着く原動力になったものが、ゆくゆくは彼らそして『おそ松さん』を終焉に導く元凶になるのでは、という話。
  • 【感想・批評】舞台『おそ松さん on STAGE ~SIX MEN’S SHOW TIME 2~』—博愛と生の「超人」たちの物語— | 天の古井戸

    ホーム » 感想・批評 » おそ松さん » 【感想・批評】舞台『おそ松さん on STAGE ~SIX MEN’S SHOW TIME 2~』—博愛と生の「超人」たちの物語— 舞台「おそ松さん on STAGE ~SIX MEN’S SHOW TIME 2~」公式サイト 今年2月23日よりアニメ『おそ松さん』の舞台化の第2弾として公演されていた『おそ松さん on STAGE ~SIX MEN’S SHOW TIME 2~』、実は一昨年秋の初舞台の時点で少なからず興味はそそられていたのだが、ごく最近になるまでは観賞の機会と意欲がなかなか持てずにいた。恥ずかしながら経済的な事情が最大の理由だが、加えてアニメ編のただでさえ辛辣で生々しいテーマと世界観を生身の役者が直にライブで演じ再現するところを見せつけられるのは精神的にかなりキツいな……という不安と恐れが多くを占めていたのだ。しかし、この

    【感想・批評】舞台『おそ松さん on STAGE ~SIX MEN’S SHOW TIME 2~』—博愛と生の「超人」たちの物語— | 天の古井戸
    amanoiwato
    amanoiwato 2018/03/22
    舞台『おそ松さん on STAGE ~SIX MEN’S SHOW TIME 2~』の感想。レポではなく、自分なりの解説のようなものです。ニートの六つ子と超人F6とリアルな我々との三位一体によるシンプルなテーマの成就による世界。
  • 【感想・批評】『おそ松さん』2期21話覚え書き—労働と選別、そして愛— | 天の古井戸

    今週の松、「なにかが間違っているような気がするのだが、なにがおかしいのか指差して指摘できない」がモチーフだった気がする。視聴者の経歴や持ってる情報によって感想が180度変わるやつだこれ — 地下4階の袴田 (@kitahorii) 2018年3月1日 先日放映された『おそ松さん』2期21話の「BANANA」「ニート矯正施設」などの各エピソードだが、いずれもこれまでの2期『おそ松さん』の中でも随一の問題作だったと思う。とりわけ「BANANA」については実在の高収入求人サイトの宣伝カー&CMソングを真っ向から露骨にパロっていたこともあってネガポジ双方向の様々な感想や考察が飛び交っていたのだが、私としては実は今のところ、全体としてかなりポジティヴな解釈へと落ち着きつつある。 「BANANA」にもあるように、一見ポップなメロディとキャッチーなビジュアルを介して目下堂々と真昼の繁華街で広められる「高

    【感想・批評】『おそ松さん』2期21話覚え書き—労働と選別、そして愛— | 天の古井戸
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    amanoiwato 2018/03/04
    アニメ『おそ松さん』2期21話「BANANA」「ニート矯正施設」などについての感想と考察。(岡崎京子的な)「労働」と「選別」および「愛」についての観点から。
  • 【感想・批評】『おそ松さん』2期18話『イヤミはひとり風の中』覚え書き—イヤミとともに夢のあとさき— | 天の古井戸

    ※該当作品のネタバレ含みます。 赤塚先生お気に入り『おそ松くん』2「イヤミはひとり風の中」 先日放映された『おそ松さん』2期18話『イヤミはひとり風の中』、ご存じのとおり原作である『おそ松くん』の同名のエピソードが作者・赤塚不二夫人もお気に入りの一つに挙げているほどの有名な傑作であることもあって期待以上に不安のほうが大きかったのだが、果たして結果は、単なるノスタルジックな感動話に留まらない、制作陣の原作への熱意溢れるリスペクトが細部まで感じられる素晴らしいものであった。しかもある面においては原作を超える傑作にまでなったとまでも言えそうなのだ。 その理由となる要素としては「時代背景」「チビ太のキャラクターと役割」「イヤミの住む町(長屋)の人々の活躍」といういずれも原作からの改変および追加を行ったところである。原作『おそ松くん』でのこのエピソードの舞台は髷を結った武士や町人が登場する江戸時代

    【感想・批評】『おそ松さん』2期18話『イヤミはひとり風の中』覚え書き—イヤミとともに夢のあとさき— | 天の古井戸
    amanoiwato
    amanoiwato 2018/02/19
    『おそ松さん』2期18話『イヤミはひとり風の中』の感想。赤塚原作との相違とチビ太のキャラクターの位置づけなどを中心に。
  • 【時事】この作文が卒業文集から却下された理由について語る | 天の古井戸

    何を載せてもいいと言われたのに…不登校の妹が卒業文集に「学校に通えない理由」を書いたら先生に却下された話 妹は、小学校に行けてなく、卒業文集に 何載せてもいいよって先生に言われたらしく、 なんで、学校に行けてないのか。 それを作文に書いて載せると言ったら ダメと言われ、結局妹だけ載せてません これのどこがいけないの? どの時代になっても先生はダメだ pic.twitter.com/aoTgMmuAm4 — Rucha (@harunabiglove) 2018年2月7日 この私に言わせれば、この作文、どこを取っても却下される要素しか見出すことができないのである。まず、小学校六年生(相当)の年齢の、それも不登校の児童の作文としてはそれ自体が非常に素晴らしい完成度であるからだ。自分の現状をきっちり把握したうえで、それに至る経緯も含めて過不足なく平易にそしてきっちり論理立てて述べ、その上で今後の

    【時事】この作文が卒業文集から却下された理由について語る | 天の古井戸
    amanoiwato
    amanoiwato 2018/02/11
    【ブログ更新】togetterで話題になっていた「不登校の妹が書いた卒業文集が先生から却下された」件について、その理由を分析(というほどでもない)。
  • 『おそ松さん』2期10話「カラ松とブラザー」覚え書き—10分間の『ドッグヴィル』— | 天の古井戸

    「あぁ実に良い物語だったぜ……ハッピーエンドだ」 先日放映されたアニメ『おそ松さん』2期10話「カラ松とブラザー」については、例に漏れずさまざまな感想や考察が飛び交っていた。それらの見解はもちろん当回の「主役」たる松野家の六つ子次男・カラ松と、その彼の「ブラザー」たち、とりわけもう一人の中心人物である三男・チョロ松のどちらかに共感、いずれの立場に近い(かった)かで大きく異なってくるわけだが、以下の文章は、もちろんお察しの通り絶対的に次男・カラ松におのれを重ね合わせ圧倒的に感情移入する立場からのものとして、絶大なバイアスが掛かっていることを前提としてお読みいただきたい。 ※該当のエピソードおよび映画のネタバレを含みます。 この「カラ松とブラザー」のストーリーそのものはごくシンプルなものだ。松野家のブラザーもとい兄弟たちからの頼み事を片っ端から(一見)嬉々として引き受けてしまうカラ松と、それを

    『おそ松さん』2期10話「カラ松とブラザー」覚え書き—10分間の『ドッグヴィル』— | 天の古井戸
    amanoiwato
    amanoiwato 2018/01/14
    アニメ『おそ松さん』2期10話「カラ松とブラザー」についての考察。映画『ドッグヴィル』の構造とも絡めて(大したネタではありませんが)。ネタバレ有り。
  • 【感想・批評】昭和そして90年代の断末魔としてのアニメ『おそ松さん』 | 天の古井戸

    TVアニメ「おそ松さん」公式サイト ※第1話のネタバレを含みます。 先日、アニメ『おそ松さん』第2期第1話の放映が開始され、すでにさまざまな感想や考察などでネット上でも喧々諤々で盛り上がっているところであるが、まず私の真っ先の感想としては「あいつら(『おそ松さん』制作陣)、もろに開き直ってこっち(『おそ松さん』ファン視聴者)目がけてまともに核ミサイル撃って来やがった、というか気でこの世界のすべてに北朝鮮レベルでケンカ売る気だな……!!」というところだった。特に前半のあまりにストレートにして露骨にも程がある、えげつなくあからさまにメタな風刺ぶりにはひたすら笑うとか怒るとかを通り越してただただ呆れ返るほどだったが、しかし当に「こっち」への悪意、そして目下のこの現実世界に対する攻撃性に溢れているのは、やはり後半の一見壮大に馬鹿馬鹿しい「ちゃんとした」展開の方なのである。その原因、そしてこの1

    【感想・批評】昭和そして90年代の断末魔としてのアニメ『おそ松さん』 | 天の古井戸
    amanoiwato
    amanoiwato 2017/10/09
    『おそ松さん』第2期放映開始に寄せて。制作陣と同年代の視点から(無理やり)時代背景や世代論と絡めて語ってみました。
  • 【時事】「悪意」よりも許しがたいもの | 天の古井戸

    障害者を助けようとしたらさんざん振り回されて、お金も渡すことになってしまった話がつらい – Togetterまとめ 先日からネット上で話題になっているこの一件、障碍者うんぬんというよりは相手の善意につけ込んだ極めて悪質な犯罪行為以外の何ものでもなく、専らこの卑劣醜悪極まりない人間、言い方は悪いが女の最も劣悪な部分だけを集めて腐敗しきってヘドロのごとく澱んで底なし沼のごとく溜めこんでいる存在(男だけど)に非があり、このような輩こそ、それこそ大半の必死で自立自活している「障碍者」および真摯にその支援に努めている方々のためにも、社会の側が総出で一致団結し徹底的に非難糾弾して浄化にあたらなければならないと思うが、この手の事例が挙がる度に必ず湧いて出てくるのが「どうしてさっさと断って逃げなかったのか」「流されて言いなりになって金まで巻き上げられている方がバカ」とかいう「世慣れた大人」たちの苦言?なり

    【時事】「悪意」よりも許しがたいもの | 天の古井戸
    amanoiwato
    amanoiwato 2017/07/17
    『障碍者を騙る男を助けようとしたら結果的に8000円以上集られた』という事件とその反応について。多分に私的な怨念や鬱憤が混じっていますが。
  • 【感想・批評】ドラマ『フランケンシュタインの恋』雑感—その「恋」を語ることの困難— | 天の古井戸

    [browser-shot url=”http://www.ntv.co.jp/frankenstein_koi/” width=”240″ height=”135″ alt=”ドラマ『フランケンシュタインの恋』”] フランケンシュタインの恋|日テレビ (※以下、ネタバレ大いに有りです) 今期2017年春クールのドラマ『フランケンシュタインの恋』は、120年前にとある一人の孤独な博士の「恋」によって生まれた「怪物」と、ヒロインを含めて彼に関わった人間たちそれぞれの苦悩と葛藤、そしてそれぞれの「恋」による再生と救済を描いた作品だったが、全体を通しての視聴率はあまり良くなかったらしい。そして、その結果は以下の記事でも指摘されている通りにそれなりに納得せざるを得ないところがあったとは思う。 『フラ恋』役者陣の奮闘むなしく…… – 日刊サイゾー 以上の記事にもあるとおり、その要因の一つには来の

    【感想・批評】ドラマ『フランケンシュタインの恋』雑感—その「恋」を語ることの困難— | 天の古井戸
    amanoiwato
    amanoiwato 2017/07/09
    ドラマ『フランケンシュタインの恋』についての感想。おもにヒロイン津軽継実を主にした分析と、作品そのものに対する不満点を述べています。/もちろん大変な力作で好きなドラマであるという前提で。