寺山修司原作、菅田将暉とヤン・イクチュン主演で話題の映画『あゝ、荒野』に、BRAHMANが主題歌“今夜”を提供している。細美武士のコーラスも印象的なこの曲は、「今大切な人、今その瞬間」を描いた感動的なバラードナンバー。その優しい歌声や曲調は、「怒り」をテーマにした前作“不倶戴天”と真逆ながら、そこにある深い愛情と、その裏側の孤独という本質的な部分は、どちらも等しくBRAHMANらしいと言えよう。 「街角の小さな本屋で出逢った本に打ちのめされた30年後に 言葉という名の武器と出逢わせてくれたあの人を感じながら 俺達は出逢いの喜びと無情を懸命に歌うだろう リングの上で出逢うあの二人のように」というコメントを寄せているように、ボーカル・TOSHI-LOWにとって、寺山修司という存在はまさに言葉のルーツ。今回の取材では、寺山からの影響を深く掘り下げることによって、表現者として受け継がれているものを