『レ・ミゼラブル』の話で熱い近頃だ。 映画の観客は500万人に達し、完訳本の小説も15万部以上売れたという。 ミュージカルも満席で、アルバム販売量も記録的だ。 解説記事もあふれている。 ついては、私自身のレ・ミゼラブルを一度話したい。 何の資格で? 生涯をその本とともに生きてきた“読者”としてだ。 十才の時、田舎から釜山(プサン)に引っ越した。 田舎者とからかう地元風を吹かす雰囲気の中で、ほとんど仲間はずれにされていた。逃げ場? 学校の図書室しかなかった。 よく行くようになって、本を読む楽しさを覚えた。 本の虫になった弟のために姉が買ってきた本が『レ・ミゼラブル』だった。 私は引き込まれた。 ほとんど毎日、読んでまた読んだ。 夕方ミリエル主教に接し、夜中の12時近くには水汲みに出てきたかわいそうなコゼットに出会い、鼻の先がつーんと痛い明け方には下水道の中のジャン・バルジャンと震えながら会
![【ハン・インソプ コラム】『レ・ミゼラブル』との同行](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/73de2354fa65561c4e9c85d8972fc5d64755326e/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fimg.hani.co.kr%2Fimgdb%2Fjapan%2Fnews%2Fresize%2F2013%2F0116%2F135832751772_20130116.jpg)