海外のブログなどを読んでいてよく出てくる言葉に、「calling(コーリング)」という単語がある。 研究社の新英和中辞典によれば、 *天職; (神の)お召し. 職業. *〔職業・義務・活動などに対する〕強い衝動,欲求; 性向 〔for〕. などと訳されているが、じつはぴったりとくる日本語はないように思う。 たとえば、「ある人がcallingに導かれて、あるいは突き動かされて、ある活動や仕事をはじめ、人生でそれを成し遂げることを自分の使命とした」というふうに語られるとき、「calling」を「天職」とおきかえても、「強い衝動」とおきかえても、しっくりとこない。「夢」という言葉に置き換えても、違和感は大きくなるばかりだ。 「calling」とは、たぶんこういうことだ。 人はそれぞれ、さまざまな資質をもって生まれてくる。そして、その資質や、あるいは後の経験から、その人が人生でなすべき使命が形作