2020年東京五輪開催時のテロリスト対策を強化するため、公安調査庁が調査官を大幅増員する方針を固めたことが27日、分かった。段階的に現在の約1500人から昭和39年の東京五輪当時の2千人態勢とすることを目指しており、来年度予算の概算要求では約50人の純増員を見込む。また尖閣諸島をめぐる問題を念頭に情報拠点を増設するための予算も計上。尖閣諸島周辺だけでなく、東シナ海、南シナ海周辺の情報収集も強化する。 五輪開催国はテロの標的となる可能性が高いことから、同庁は開催の脅威となる団体や人物の動向を把握するために情報網の強化が必要と判断。約30億円を計上し、国内外における情報収集力を増強する。 同庁は、昭和27年に約1700人の陣容で発足。前回東京五輪開催時には2千人台とピークに。その後、減員が続き、平成15年に1486人と底を打った後、ほぼ数人規模の増減が続いていた。来年度は前年度の3倍近い80人