「灯台もとくらし」ということわざがある。日本のグローバル化が遅れていると言われる今、日本にしかない誇り高い企業文化があることを、私たちは忘れてはいないだろうか。その象徴ともいえるのが、創業100年以上となる長寿企業の多さだろう。日本には創業100年以上となる企業が約2万8000社あるが、創業1000年を超える長寿企業は現在7社。世界に類を見ない長寿企業国家なのだ。 自然災害、飢饉、戦争などをも乗り越えて、脈々と1000年以上も続く企業は、どのように逆境を乗り越えてきたのだろうか。世界最古の長寿企業、創業1436年を誇る金剛組の取締役社長、刀根健一氏に話を聞いた。 金剛組 取締役社長 刀根健一氏 (プロフィール)1954年生まれ。73年髙松建設入社、2001年同社取締役。04年青木あすなろ建設常務執行役員大阪建築本店長、05年青木マリーン取締役。11年金剛組専務執行役員を経て、12年同社代表