金銅製の馬具など豪華な副葬品が見つかった藤ノ木古墳(6世紀後半)の第1次発掘調査から今年で30年になるのを受け、橿原考古学研究所付属博物館で出土資料などを集めた特別陳列「大和の豪族たちと藤ノ木古墳」が開かれている。 藤ノ木古墳出土の馬具(国宝)は館の常設展で公開されているが、今回は普段収蔵庫に収められている玉類や金銅製品を一括展示。3Dプリンターで複製した馬具の文様も公開されている。3月22日まで。 藤ノ木古墳は斑鳩町にある直径約50メートルの円墳。巨大な石室と未盗掘の石棺が確認され、昭和60年に石棺周辺の発掘調査、63年に石棺内部の調査が行われ、東アジア文化を凝縮したとされる豪華な金銅製の馬具や冠や飾履(沓)、大刀などが見つかった。 展示品729点のうち、290点が藤ノ木古墳の資料(一括して国宝)。装身具の玉類の展示品には銀製鍍金(ときん)の空玉(うつろだま)や空勾玉(まがたま)、ガラス