119番通報 2012年1月24日午前11時1分 その119番通報を受けたのは、わたしが消防本部の通信指令課に配属されて間もないころのことだった。母は『女の子なんだから…』と反対したが、幼いころから父の仕事に憧れがあった。 あの1995年の阪神淡路大震災の時、父は当直で家にいなかった。わたしたちの家は倒壊し、隣に住んでいた大工さんが助けてくれなければ、母も私もその後に発生した火災で命は無かっただろう。 それでも父が帰ってきたのは、発生から1週間も経ってからだった。 わたしも母もとても心細い思いをしたし、なんで家をほっぽり出してまで、他人を助けるんだろうと父を恨めしく思ったこともあったが、蛙の子は蛙ということなのだろうか。 119番通報 2012年1月24日午前11時1分 通報者はまだ小さな子供だった 119番通報は固定電話がより確実 心肺停止は一秒を争う 子どもにあなたの生命が救えますか?