ぐっすり眠れるベッドはチンパンジーが知っていた――。類人猿のチンパンジーが木の上に作る寝床をヒントに、“究極の快眠”へ誘(いざな)うベッドを京都大の研究者らが開発した。その名も「人類進化ベッド」。京大総合博物館で開催中の「ねむり展」で公開している。 野生のチンパンジーは食べ物を求めて移動し、たどり着いた場所で樹上に枝を折り重ね、中央がくぼんだ寝床を作って眠る。京大大学院アジア・アフリカ地域研究研究科の座馬(ざんま)耕一郎研究員(43)は、アフリカの森で一度そのベッドに寝てみたことがある。 体を自然に包み込む形と適度な揺れ。「生まれてこのかた一番の寝心地」だったという。人間のベッドに活用できないかと考え、環境デザイナーの石川新一さん(46)、寝具メーカーのイワタ(京都市)と昨年5月から開発を進めてきた。 試作ベッドは長さ1・6メート… この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読み