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福岡県のせっけん製造販売会社「悠香」が販売した「茶のしずく石鹸(せっけん)」の旧製品による小麦アレルギーの 深刻な状況が次々と明らかになっている。これまでに少なくとも569人が発症、ほかにも被害を訴えた人は1千人を 超えた。被害拡大の背景には、悠香や関係機関の対応の遅れがあったと指摘されている。被害対策弁護団が結成 され、年度内に集団提訴する見通しとなっている。 「せっけん一つで人生が変わってしまった」。茶のしずくを約3年半使い、重いアレルギーを発症した千葉県市川市の 女性会社員(38)はこう話す。 もともと食物アレルギーはなかった。しかし、使い始めて3年目。昼休みにパスタなどを食べて会社へ戻ると、突然、下痢、 嘔吐(おうと)、けいれん、呼吸困難などのショック症状が出た。救急搬送された後、検査で小麦アレルギーと判明した。 以来、小麦製品をまったく食べられなくなった。パンや麺類はもちろん、加
いまから1年ちょっと前の2009年2月ごろ、世間は「内定取り消し」のニュースが盛んに報道されていました。リーマンショック以降の急激な景気の悪化で、新卒の学生を受け入れられなくなった企業が、謝罪の記者会見を開いたり、内定者の学生に補償金を支払ったりしていたのです。 そのとき私は大学4年生。就職先も決まり、卒業を目前に控えていましたが、自分と同学年の学生が内定を取り消されているというニュースを聞いてもピンときていませんでした。身近に取り消された人はいなかったし、零細企業や業績の落ち込んだ企業での話で、自分には関係ないと思っていたのです。 いまから思うと浅はかでした。なぜなら、私はその直後の2月末に突然内定先の企業に呼び出され、「内定取り消し」の事態に追い込まれるからです。 正確には、内定を自主的に「辞退」するよう迫られました。 卒業式を1カ月後に控えたタイミングで呼び出され、応接室に役員と二人
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