本稿は、日本においてノルベルト・エリアスの暴力論がどのように受容されたのかについて明らかにすることを目的とする。エリアスは、1969年まではほとんど知られることのなかった社会学者である。その彼が1970年代以降ヨーロッパをはじめ、日本においても受容されるようになったのはどうしてなのか。またその過程においてエリアスの暴力論はどのように受け取られたのか。本稿はこうした疑問に対して、日本におけるエリアスの暴力論についての論文等を参照しつつ、大まかな受容の流れを解釈しようとする試みである。 Diese Studie ist über den Akzeptanz in Japan für die Theorie von Norbert Elias. Norbert Elias, ein Soziologe in Europa, ist als Forscher der Gewalt und des