中1から高3まで、毎週2~3時間の「探究基礎」というオリジナル授業を実施する青翔開智中学校・高等学校。その成果は生徒たちのさまざまな活躍に表れている。 例えば2020年11月に開催された「科学の甲子園」(科学技術振興機構主催)の鳥取県大会では、同校の「探究部」が初の総合優勝を飾った。他校の9連覇記録を止めての快挙だったが、成果はそれだけではない。 「理系分野の実験と筆記で総合得点を競う大会ですが、化学実験で1位の生徒2名のうち1名は文系の高2。生物実験で2位の生徒たちは、生物をまだ授業で習っていない高1だったのです。つまり、理系だけでなく文系と未履修者で編成されたチームでの優勝。最初聞いたとき私も『何だそれ?』と」 笑顔でそう話すのは、校長の織田澤博樹氏。同校の「探究基礎」を作り上げた人物だ。 なぜ「デザイン思考」を導入? 同校は14年の開校時から「探究」にこだわってきた。織田澤氏は当時を