http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1053810008000445 Zahavi, D. (2008) "Simulation, Projection and Empathy" アブスト 近年シミュレーション説論者は、他者の心に関するもっとも基礎的な理解を特徴づける際に「共感」という語を用いるようになってきている。私は共感が重要であることには賛成だが、それはシミュレーション説論者によって誤って解釈されていると思う。そこで私は、シェーラーが共感に関して行った古典的な議論から得たアイデアを用いつつ、共感と概念の別の理解を支持するような議論を出す。詳しく言うと、シミュレーション+投影ルーチンの観点では明確にならないような間主観的な理解――特に、情動表現の理解――が存在していると論じる。 1.他者をシミュレーションする ・他者理解に