安倍晋三元首相が奈良市で街頭演説中に銃撃され、心肺停止と伝えられたことを受け、8日の金融市場では、安全資産とされる円や米国債に反射的に資金が向かい、金融政策へ影響を示唆する声も出始めた。 安倍元首相が演説中に銃撃される、心肺停止とみられると報道 円の対ドル相場は一時0.5%上昇した。日本時間正午ごろは1ドル=135円50銭で取引された。米国の10年国債利回りは一時2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下し、2.97%を付けた。 ドル・円下落、安倍元首相の報道で突発的な反応-スタンダードC 日本銀行の黒田東彦総裁が推し進め、円安への影響が指摘される金融緩和政策について、安倍元首相は主要の支持者の1人と広く受け止められている。 今回の事件の市場への影響は一時的とみる向きがある。一方で、今後の日本銀行の金融緩和姿勢が弱まるのではないかとの思惑から、金利上昇要因になり、為替相場は円高方向