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ブックマーク / newsweekjapan.jp (84)

  • 鳩山政権「亀井外し」が始まった

    総理大臣に就任して2週間が経ち、鳩山由紀夫は重要な教訓を学んだはずだ。重要な政策課題は自分で提起しなければ、ほかの誰かがやってしまうということだ。 鳩山政権で重要施策を打ち出したのは、亀井静香郵政改革・金融担当大臣だった。鳩山政権の課題は山ほどあるが、亀井が提唱する零細・中小企業への返済猶予(モラトリアム)が、優先課題のトップに浮上したのは明らかだ。 9月28日、与党の党首級閣僚が出席した基政策閣僚委員会の初会合の後、亀井は鳩山が自分と「同じ意見」だったと述べた。さらに、この計画は私案ではなく、連立政権発足前の三党合意に基づいていると主張した。 鳩山は、モラトリアム計画が三党合意に含まれていたことは否定したが、中小企業の資金繰り対策に取り組むことは認めた。また、元と利子の支払いを猶予する亀井案に対して、元の支払いのみを猶予する法案を検討すると示唆した(実際、鳩山は衆院選前の地方遊説で

    dazed
    dazed 2009/10/01
    “副大臣に権限を与えることがなぜ鳩山政権にとって重要なのか、そして大塚と旧大蔵省出身の古川元久が政権の中枢である内閣府副大臣を務めることがなぜ重要なのか今後明らかになってくるだろう”
  • JAL年金問題は日本経済の縮図

    JAL(日航空)の再建問題が、大詰めを迎えている。経営破綻の噂が出て、前原国土交通相は「政府が支援する」と約束し、再建策を検討するタスクフォースを結成した。しかし具体的にどのような形で支援するかは、何も決まっていない。 JALの経営に問題があることは、以前から指摘されてきた。国営時代の「親方日の丸」体質が抜けず、労働組合が8つもある。特に今回の経営危機で争点になっているのは、支給平均月額25万円という業界最高の企業年金だ(厚生年金とあわせると約40万円)。このためJALの年金・退職金債務は約8000億円にのぼるが、このうち約3300億円の積立が不足して巨額の赤字になっており、このままでは企業買収や追加融資による再建はむずかしい。 ところがOBの組織する「JAL企業年金の改定について考える会」は、年金支給額の減額に反対する署名をつのり、9月22日、前原国交相に対して「年金の減額を融資の条件

    JAL年金問題は日本経済の縮図
    dazed
    dazed 2009/10/01
    “労働組合が8つ” “支給平均月額25万円という業界最高の企業年金だ(厚生年金とあわせると約40万円)”
  • ついに逮捕者を出した「日米の親権争い」、ヒラリーはどう出てくる?

    このブログで以前にお話した日米での親権争いですが、遂に今週は逮捕者を出すという事態となりました。まず改めて背景をお話しておきましょう。世界中で国際結婚が増加する中、国際間の結婚が不幸にも破綻した場合に、親権を決め、親権のない方の親の面会権を保障し、養育費の支払いに強制力を働かせなくてはなりません。その場合に、子供の人権を守るために国境を越えて関係国が協力して、離婚調停の結果を履行させるために「ハーグ条約」というものがあり、多くの国がこれを批准しています。 ところが日はこの条約を批准していません。理由は明白で、日の民法では両親が離婚した際に、(1)子供が双方の親を行き来する共同親権制度がない、(2)親権のない方の親の面会権が保障されていない、(3)養育費の支払いについて「差し押さえ」などの法的な強制力がない、という制度となっており、ハーグ条約の前提を全く満たしていないからです。これに加え

  • ラッパー「カニエ・ウェスト」ご乱行の意外な展開

    MTVの「ミュージック・ビデオ・アワード」といえば、グラミーほどの格式はないものの、著名なミュージシャンが一同に会して、華やかな受賞セレモニーを繰り広げることで有名です。今年のその授賞式では、しかしながら、とんだハプニングが起きてしまいました。最優秀女性歌手ビデオ賞を獲得したカントリーの若手アイドル(実力もまあまあですが)歌手、タイラー・スイフトがスピーチを行っている最中に、ラッパーのカニエ・ウエストが「乱入」してきたのです。 ウエストは、スイフトからマイクを奪うと「でも、ビヨンセのビデオは最高だぜ」とやったのです。ビヨンセはその後、年間最優秀ビデオ賞を受賞することになるのですが、この「最優秀女性ビデオ賞」もスイフトではなく来はビヨンセが取るはず、そんなニュアンスの「暴言」でした。会場は大騒ぎになりました。ただ、さすがアドリブに強いアメリカのエンタメ業界です。授賞式では、その年間最優秀を

    dazed
    dazed 2009/09/18
    “オバマは、気心しれたCNBCのジャーナリストであるジョン・ハーウッドを相手にスイフトのことを持ち上げて、ウエストを「お馬鹿さん」呼ばわりしていたのだそうですが、この「ネタ」については、それを立ち聞き
  • アメリカを狂わせた馬鹿マネーの正体

    リーマン・ショックの真因は最高の金融マンから庶民にまで広がった、損失は他人のせいにするマネーカルチャー。国を挙げて破局へと突っ走った“愚かな10年”を検証する 2008年11月、金満ぶりと独特な髪形で有名なアメリカ不動産王ドナルド・トランプは、3億3400万ドルの債務を返済しなくてはならなかった。 ドイツ銀行を中心とする融資団から6億4000万ドルを借り入れて、シカゴに92階建てのタワーマンション建設を進めていたが、景気悪化の影響で高級マンション市場が冷え込み、販売はふるわなかった。そこで、トランプは返済の繰り延べを裁判で主張した。 その際に根拠としてあげたのが、不可抗力条項だった。洪水、スト、暴動、地盤陥没、隕石落下など、「借り手のコントロールが及ぶ合理的な範囲を逸脱した事態」が発生した場合に、不動産開発業者が竣工を遅らせることを認める条項がこの種の融資契約にはたいてい盛り込まれている

    dazed
    dazed 2009/09/17
    『ニューズウィーク日本版ペーパーバックス馬鹿(ダム)マネー 金融危機の正体』ダニエル・グロス 著 池村千秋 訳 定価1000円(9月28日刊)
  • 誤爆問題で「戦争嫌い」のドイツ軍に転機

    これは「安定化軍」 戦争という言葉は禁句のまま(アフガニスタン北部の基地で、8月) Ruben Sprich-Reuters ドイツ軍にとって生死を懸けた戦闘は約60年ぶりだ。混迷を深めるアフガニスタンにドイツ軍部隊4200人が派遣されている。だが総選挙を9月27日に控え、メルケル首相をはじめとする政治家は「戦争」とは言わず、「安定化軍」などと遠回しに表現してきた。 そんな建前を打ち砕く出来事が起きた。4日、アフガニスタン北部クンドゥズ州で、駐留ドイツ軍司令官が米軍に要請した空爆で、タリバンや民間人に多くの死者が出たのだ。ドイツ軍絡みでは第二次大戦以来最悪の惨事になった。 慌てたドイツは、軍を再び戦闘部隊として使うことを大っぴらに議論し始めた。遅過ぎるくらいだ。90年のドイツ再統一の際には、同国は徐々に経済規模(当時は世界第3位)に見合う役割を果たすようになるとみられていた。 ドイツ軍は紛

  • アメリカにはびこる「嫌欧症」の愚かさ

    アメリカの右派はバラク・オバマ大統領の就任後、この政権はわが国をヨーロッパのような「社会主義体制」にするつもりだと非難してきた。だが、いったいヨーロッパの何が悪いというのだろう? EU(欧州連合)諸国はアメリカより乳児死亡率が低い。特にフランスはEU圏でトップだ。例えば明日アメリカで生まれた男の子の平均余命は78歳。大半のEU諸国で生まれた男児はそれより1年、フランス生まれならさらに2年は長生きできる。 OECD(経済協力開発機構)の調査によれば、アメリカ右派の言う「社会主義のヨーロッパ」で生まれた男の子は、大きくなってからも幸せに暮らせる可能性が高い。小学校から大学まで、教育は基的に無料。卒業後は世界的な大企業に入社できるチャンスがある。石油業界の大手のうち3社(BP、ロイヤル・ダッチ・シェル、トタル)、通信機器の大手2社(ノキア、エリクソン)、売上高でみた世界の10大企業のうち4社は

  • 遺体写真をめぐるアメリカ政府の偽善

    まずは、2カ月もブログを更新しなかったことを謝りたい。言い訳をいすると、この間、私はハーバード大学でジャーナリストを対象としたニーマン・フェロー・プログラムに参加するため、家族をアメリカに呼び寄せていた。子供を新しい学校に入学させるなど、新しい生活を始めることにかかりっきりになっていた。 今回はAP通信のカメラマンが撮影した、瀕死の米海兵隊員の写真をめぐってアメリカで加熱している議論について考えてみたい。多くの新聞が掲載を拒み、アメリカ政府が公表を止めようとしたのが下の写真だ。見てわかるように、写真には致命傷を負った直後の海兵隊員が仲間に囲まれる姿が写っている。 AP通信「Death of a Marine: A photographer's journal」14枚目 AP通信は、この写真を配信すべきかどうか社内で議論したため、撮影から配信まで数週間かかった。配信という最終的な判断は正しか

  • 『キャピタリズム〜マネーは踊る〜』はキリスト教徒マイケル・ムーアの資本主義批判

    9月11日、トロント映画祭でマイケル・ムーアの新作『Capitalism:A Love Story』(邦題『キャピタリズム〜マネーは踊る〜』、日では今年12月から限定公開、10年1月から全国拡大公開)を観た。映画はこんなロックンロールで始まる。 共産主義世界は崩壊したけど 資主義者には失望させられるだけ 金こそがその理由だ まったくルイルイ歌うしかないぜ なぜアメリカには公的医療保険がないんだ? ブッシュの親父やゴルヴァチョフの後 ベルリンの壁は倒れたけど、何かが失われた テレビのニュースを見ると映画みたいだ 俺はルイルイ歌うしかないぜ Louie Louie by Iggy Pop これは、社会主義の崩壊と共に失われた「何か」を描いた映画である。 歌うはパンクの神様イギー・ポップ。イギーはデトロイト・エリアで生まれたマイケル・ムーアの同郷人。イギーはフォードの城下町デアボーン、ムーア

    『キャピタリズム〜マネーは踊る〜』はキリスト教徒マイケル・ムーアの資本主義批判
  • オバマから子供たちへのメッセージ

    アメリカでは、9月の第1月曜日は「レーバーデイ(労働者の日)」という祝日で、その翌日の火曜日から多くの学校では新学期が始まります。もっとも新学期というのは不正確で、新学年と言うべきでしょう。この9月からが学校における新年度のスタートとなるわけで、5歳の子供が初めてスクールバスに乗る、あるいは大学へ進学する子供が親元を離れて旅立つといったドラマはこの「バック・トゥ・スクール」の季節に起こるのです。 さて、この新学年に合わせて、オバマ大統領が全国の小学生から高校生に対して一斉にTVでスピーチをすると言い出したのは、先週のことです。ところが、このアイディアについては、発表後すぐに「反対」の大合唱に包まれました。共和党を中心とする反対派からすると、「医療保険問題で政治的に窮地に立っている大統領が子供を使って支持を盛り返そうとするのは許せない」とか「教育現場の政治利用を許すな」ということになるわけで

  • アホの双璧、チャベスとストーン

    上機嫌 ベネチア映画祭で『サウス・オブ・ボーダー』プレミア上映会に出席したチャベス大統領(左)とストーン監督 Alessandro Bianchi-Reuters 朝のテレビ番組が大々的に取り上げたベネチア国際映画祭のニュースといえば、俳優のジョージ・クルーニーの話だろう。記者会見場に来ていた同性愛者のイタリア人男性がいきなり服を脱ぎだし、クルーニーにキスを求めたのだ。 だが、ベネチアではもっと大きな事件も起きていた。あのベネズエラのウゴ・チャベス大統領が、ハリウッド映画の主役として映画祭の会場に姿を現したのだ。 クルーニー同様、チャベスも熱狂的なファンに囲まれていた。ただしチャベスの場合、いちばん熱い視線を送っていたのはオリバー・ストーン監督。ストーンはチャベスへのラブレターでもある最新作『サウス・オブ・ボーダー』の宣伝のためにベネチアを訪れていた。 エール大学の出身者のなかでジョージ・

  • オバマ医療「改革」の幻想

    アメリカの医療保険をめぐる議論で、最も間違った使い方をされているのが「改革」という言葉だ。改革が必要なのは誰でも分かるが、問題はその中身だ。 バラク・オバマ大統領が描く改革プランには、みんなが満足するだろう。無保険者を減らす一方で、医療費の膨張を抑制し、未来の世代に財政赤字のツケを残さず、医療の質を高める......。こうした主張は人気取りのための誇張で、政治的な幻想にすぎない。そのばら色の約束が、真剣な国民的議論を封じ込めている。 改革が抱える矛盾をオバマ政権は隠そうとしている。4~8年といった短期間で、無保険者を保険に入れて、なおかつ医療費の伸びを抑えることなど不可能だ。 なんらかの抑制手段を取らない限り、保険加入者が増えれば当然、医療費は膨らむ。オバマは無駄をなくし医療費を抑える必要性をしきりに訴えているが、治療と医療費の仕組みを変えていくには何年もかかるし、痛みも伴う。 例えば患者

  • アラブからみた「政権交代」

    30日の総選挙の結果は、中東諸国でも関心をもって取り上げられている。汎アラブ衛星放送の「ジャジーラ」は、投票日当日深夜、大勢が判明するとすぐ「野党、圧勝」の一報を流した。汎アラブ紙で「アラブのワシントン・ポスト」とも呼ばれるインテリ日刊紙の「ハヤート」は、9月1日付けのコラムで早速、民主党の分析を掲載している。エジプトの最大日刊紙の「アハラーム」を始め、中東の大手紙の大半が「自民党長期政権の終焉」を大きく取り上げた記事を流しているのに対して、「ハヤート」のコラムは、民主党の成り立ちや鳩山代表の出自にまで触れて、「実は政策的には自民党とたいした違いはない」とまで分析していて、なかなか詳しい。 だが、いずれのアラブ紙も共通して関心をもって触れているのが、鳩山代表のニューヨーク・タイムズの「論文」だ。「民主党は米国からの独立を目指している」――。実にアラブ世論のツボにはまった論点である。同じく汎

    アラブからみた「政権交代」
    dazed
    dazed 2009/09/03
    「アラブ諸国の対日イメージは、古くは「日露戦争に勝った」というものから、「日本の伝統を残しつつ驚異的に経済発展した」こと、現在では「アニメとプレステ」で、すこぶる良い。とりわけ、中東に植民地進出の経験
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  • アフリカを襲うメタボの恐怖

    飢餓に苦しむアフリカに「肥満」が増えている。健康に悪影響を与えるとの認識が低いため、心臓病などが増加する懸念も アフリカの健康問題を語るとき、「肥満の蔓延」を思い浮かべることはまれだろう。真っ先に思いつくのは、HIV(エイズウイルス)やマラリアのような感染症か、飢餓や栄養不良だ。 だが実際、サブサハラ地域(サハラ砂漠以南のアフリカ)ではここ20年の間に肥満が急速に拡大している。国際肥満学会によると、南アフリカだけでも黒人の64%、白人の50%が太り過ぎか肥満体だという。ウガンダ心臓協会は、肥満が関係する心臓疾患が20年までにサブサハラ地域における最大の死因になると予測する。 問題を複雑にしているのは、肥満は魅力的ではないにしても、体に悪いという通念がないことだ。 もっとも、アフリカで飢えに苦しむ人がいないくなったわけではない。「この地域は、いわゆる『二重の苦しみ』の時代に突入したのかもしれ

  • エコカー補助でも救えなかったビッグスリー

    米オバマ政権の鳴り物入りで始まった「キャッシュ・フォー・クランカーズ(ポンコツ車のための現金)」制度。燃費のいい車に買い替えれば助成金を出すというこの制度は、景気対策と同時に環境対策を進めたいオバマ大統領の意欲の表れだった。 ところが予想を大幅に上回る反応で、政府が用意した10億ドルは7月24日のスタートから1週間で底を突いた。議会が追加予算を認めたものの、ラフード運輸長官は8月20日、予定より2カ月以上早い同月24日に申請受付を終了すると発表した。 誤算はそれだけではなかった。同制度のもう1つの目的は、景気低迷前から経営難にあえぐ米自動車産業へのてこ入れだった。 ところが8月11日に運輸省が発表した統計によれば、同制度を利用して販売された車のうちアメリカ車の占める割合は42%。最も売れた10車種に入っているのはフォードの2車種だけで、トヨタとホンダが計6車種を占めた。 景気対策としては悪

  • イルカ漁告発映画『The Cove』と『わんぱくフリッパー』

    「あなたはクジラをべる?」 前に住んでいた家で、お隣さんのカイロプラティック師のテリさんに尋ねられたことがある。 「子どもの頃は学校の給に出ましたけど、噛み切れなくて、あまり好きじゃなかったですね。大人になってからはほとんどべないです。手に入る店も少ないし」 でも、飲み屋でたまに「鯨ベーコン」や「さえずり」はべます、と言うのはやめておいた。テリさんがクジラの写真を印刷したパンフレットを手渡したからだ。 「捕鯨だけが問題じゃないのよ。これを読んで。日の漁船はソナーを使うでしょ。それがクジラやイルカを苦しめているのよ。あなた、ひどい騒音をキンキン聞かされる気持ちになってごらんなさい」 テリさんはもうすぐ60歳。ニューエイジ直撃世代で、今はクジラ保護運動家だ。仲間を集めて、庭で抗議デモに使うハリボテのイルカを作ってたりする。ふだんは当に親切でいい人だけど、ときどき「どうして日人はク

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  • メディアのメタボ症候群と自民党の罪

    今週のコラムニスト:レジス・アルノー 日のニュースを見ていると、これはまずい水割りかと思うことがある。水が多すぎて、肝心のアルコール、つまり「意見」が薄まっているからだ。 私たちジャーナリストは、何でも記事にするくせに自分たちのことだけは書かない性癖をもっている。だが日歴史的な政権交代が起ころうとしている今は、報道機関のあり方についての議論を始める絶好の機会でもある。いま私たちが目の当たりにしている民主的な論争は、報道機関にも大きな影響を与えるからだ。 自民党の一党支配が続いたせいで、日の報道機関も1つの声しか発しなくなった。毎日新聞も朝日新聞も読売新聞も、見出しは毎朝そっくりだ。かつての健全な2大政党制に戻り、対峙する両党がそれぞれの主張を展開するようになれば、報道機関もどちらの立場を支持するか鮮明にせざるをえなくなる。それは、読者の関心を取り戻すチャンスでもある。 新聞の読者は

    メディアのメタボ症候群と自民党の罪
    dazed
    dazed 2009/08/19
    「私たち外国人ジャーナリストはよく、日本の同業者を羨ましく思ったものだ。彼らは世界の主要都市に支局を構えている(対照的に、日本に専属の特派員を置いているフランス紙は1社だけだ)。以前、日経新聞の記者2
  • 日本はいまだに「不思議」なのか

    「外からの目」というのは貴重です。私たちがふだん疑問に思わないことを、「これはおかしい」と指摘してくれるからです。7月29日付日版に、誌ビジネス担当のダニエル・グロス記者の「ディスカバー不思議ニッポン」という記事が掲載されています。6月から7月にかけて10日間、「アメリカ人ジャーナリスト一行」として日各地を見て回った取材記です。 彼の日訪問は初めてだそうです。初めてだからこその新鮮な印象記なのでしょう。 しかし、その印象記には、強烈な皮肉(毒というべきでしょうか)が混じっています。日経新聞のオフィスを訪ねると、日の同業者がカジュアルな服装をしています。「どうやらオフィスビルのエアコンが故障したらしい。東京のオフィスの中は、まるでマイアミのような蒸し暑さだった」。 もちろんこれは、日の「クールビズ」を皮肉っているのですね。エアコンが故障したわけではないことは、最初からわかっている

    日本はいまだに「不思議」なのか
  • マリファナ解放区オークステルダムは赤字自治体を救うか?

    ウチの隣町オークランドのFOXシアターで、7月25日、「リボウスキ祭り」が開かれた。『ビッグ・リボウスキ』というコーエン兄弟監督の98年のコメディ映画のファンの集いだ。 『ビッグ・リボウスキ』は、ジェフ・リボウスキ(ジェフ・ブリッジス)という元ヒッピーのオッサンが主人公。白髪交じりの長髪とヒゲを伸ばし、いつも半ズボンにサンダル、寝巻きのガウンというだらしないことこの上ない格好。当然仕事などなく、ゴミためのような家で朝からマリファナとホワイトロシアン(カルーアミルクとウォッカで作るカクテル)で酔っ払っている役立たず。 たまに外出しても、自分と同じようなダメ中年たちとボウリングばかりしているリボウスキは、自分を The Dude (デュード、伊達男とか大将というニュアンス)と呼ばせている。実のところ、 Slacker (スラッカー、ゆるい人。でれーっとハッパばかりやってる人のこと)でしかないの

    マリファナ解放区オークステルダムは赤字自治体を救うか?