今回はちょっと面白い本が手元にあるので簡単に紹介してみたいと思います。 これは昭和7年2月に陸軍軍医団から発行された食事療法の基本が書かれた本ですが、当時の栄養学の知識や献立例などが豊富にしめされとても興味深いモノでした。 ■どんな本? 序文には、病気と謂えば薬物療法に偏重の風潮であるが、顧みられる事の少ない食事療法であるが、その重要性を理解し陸軍に於いても活用されることで多大な貢献が期待できる、と謂うような事が書かれております。 目次を眺めてみると、様々な疾患名がずらりと並んでおります。それぞれに食事・調理法に際する注意点や献立例などが示されており食事療法に対する期待の大きさが想像出来ます。実際には食事療法にも限界はあり、彼らの夢見たようなどんな病気にも有効な万能なものではなく、有効な病気とそうで無い病気があることが明らかになってきました。治療の為の食事と日常の健康維持の為の食事、楽しみ