おかしな思想にハマった家族の悩みを語ってもらう「身内がトンデモになりまして」シリーズ。その姉妹編として、「わたしがトンデモだったころ」も新たに始めさせていただきます。こちらでは、〈自分自身がトンデモ沼にハマった体験〉を振り返り、当時の出来事および心境を語ってもらおうというもの。何がきっかけとなりトンデモに足をからめとられるのか、どんな背景があるのかを考察しつつ、トンデモの周りに生まれる現象を追っていきましょう。 * * * シリーズ第1回目は〈アンチワクチン〉にハマった、Hさんの体験談。アンチワクチンとは、ワクチンの安全性や有効性、必要性を否定する考え方。荒唐無稽なお説を無責任に発信する医師として有名な近藤誠氏も昨年11月、アンチワクチン本『ワクチン副作用の恐怖』(文藝春秋)を発売し、各方面から「書いてある内容が間違いだらけ」とバッシングされたのは記憶に新しいところです。