▲呼吸法は自らの調息呼吸を整えるだけでなく、心因性の内在する病気などを治す働きがある。この働きを西郷派大東流では、「自律神経調整法」といい、呼吸の吐納を正しく正すことにより、血液の循環や心拍数などを安定させ、自律神経を調節するのである。 また、自律神経が正しく調節されれば、集中力や想像力が増し、よい心理状態が維持できるのである。 更には、「内観の法」に通じ、自律神経の調整と共に、自己暗示的な効果を持ち、興奮した神経や緊張した心理状態を穏やかに鎮め、自然の緩和作用が働くのである。 ●西郷派武術は体力で闘うのではなく、体質で戦う武術である 大方、武術・武道および格闘技というものは、「体力で闘う」というふうに相場が決まっているようである。 しかし、西郷派大東流は体力や体格で闘うのではなく、「体質で戦う武術」である。つまり、これこそが「小よく大を制す」の真髄(しんずい)である。 生き残りを賭(か)