ナチス「逆張り」論の陥穽(も一度再掲) - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

なぜか、この昔のエントリが人気記事ランキングの1位になっていたので、たぶんここで私が語ったことになにがしか意味があったのだろうと思って、再三になりますが再掲しておきたいと思います。 ナチス「逆張り」論の陥穽 昨日の朝日新聞の15面に、「逆張りの引力」という耕論で3人が登場し、そのうち田野大輔さんが「ナチスは良いこともした」という逆張り論を批判しています。 https://www.asahi.com/articles/ASQ5S4HFPQ5SUPQJ001.html 私が専門とするナチズムの領域には、「ナチスは良いこともした」という逆張りがかねてより存在します。絶対悪とされるナチスを、なぜそんな風に言うのか。私はそこに、ナチスへの関心とは別の、いくつかの欲求があると感じています。 ナチスを肯定的に評価する言動の多くは、「アウトバーンの建設で失業を解消した」といった経済政策を中心にしたもので、

[paravola]

悪逆無道の輩は政策の全てが悪逆であるはずだ、という全面否定主義で心を武装してしまうと、その政策に少しでもまともなものがあれば、それこそころりと転向してしまったりしかねないのです