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ブックマーク / closetothewall.hatenablog.com (14)

  • 論争傍観者を自称する人間についての二つの問題 - Close To The Wall

    まあ、収束気味だけど私なりのまとめをひとつ。というか、記事をまとめている間に似たようなことをすでに書かれている感があり。 賢明であると自認することと、賢明であろうと努めることとの大きな溝 謝罪までして撤退する様子のfromdusktildawn氏についてさらに突っ込むのはどうかと思うが、彼を一つの典型と扱うとして以下は読んで欲しい。 私が問題にしたいのはまさにこのタイトルに見られるような態度だ。 はてなグループ 素人が素人に分かりやすくいったい何を説明できるというのだろうか。搦め手で事件の実在を確信した理由は書いてあっても、それ以外の理由で確信できるかどうかは書いていないし、検証してもいない様子。素人の素人判断を素人に教えていったいどうしたいのか。私にはまったく要領を得ない議論にしか思えないのだけれど、これで納得したという人がいるというのだから不思議だ。 否定論者が完全否定論を唱えるのは、

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  • 東浩紀氏の印象操作的「批判」について - Close To The Wall

    社会は存在しない 作者: 限界小説研究会編,笠井潔,小森健太朗,飯田一史,岡和田晃,小林宏彰,佐藤心,蔓葉信博,長谷川壌,藤田直哉出版社/メーカー: (株)南雲堂発売日: 2009/07/03メディア: 単行購入: 18人 クリック: 363回この商品を含むブログ (44件) を見る先日のSF乱学講座で会ったとき、Amazonで在庫がなく、手配まで数週間かかる表示になっていたという話をしたら、岡和田晃さん人にではこれを、と頂いてしまった「社会は存在しない」を読み終えた。 全体的な感想にこちらがあるのだけれど、 『社会は存在しない』限界小説研究会編 - logical cypher scape これにレスポンスしている東浩紀の以下の文章を読んで唖然としてしまった。 批判について - 東浩紀の渦状言論 はてな避難版 「ある執筆者のあまりに論争的なスタイルには首を傾げました」と、東氏自身をも

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  • 『アイヌ民族否定論に抗する』の東條「再演される戦前」についてのお詫びと訂正 - Close To The Wall

    アイヌ民族否定論に抗する 作者: 岡和田晃,マークウィンチェスター出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2015/01/27メディア: 単行この商品を含むブログ (30件) を見る表題の拙稿において事実誤認の箇所がありました。 書籍177P、原稿の冒頭部分です。 広まりつつあるアイヌ否定論において影響力があるのは、小林が責任編集長を務める雑誌「わしズム」での特集「日国民としてのアイヌ」(vol28、二〇〇八年十一月、小学館)だろう。そして、その号に寄稿してもいる的場光昭が、後に単著『「アイヌ先住民族」その真実』(展転社、二〇〇九)として否定論をまとめたことで、さらなる広まりを見せた。 この記述については、的場光昭氏は「わしズム」の当該号には寄稿していません。的場氏の同時期の発言は主に「北の発言」や「正論」においてなされています。そのため、上掲部分の二文目については、以下のように訂正

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  • 1/26日発売の『アイヌ民族否定論に抗する』に寄稿しました - Close To The Wall

    アイヌ民族否定論に抗する 作者: 岡和田晃,マークウィンチェスター出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2015/01/27メディア: 単行この商品を含むブログ (30件) を見る岡和田晃、マーク・ウィンチェスター編のアンソロジー『アイヌ民族否定論に抗する』(河出書房新社)に、「再演される戦前 アイヌ「民族」否定論について」という二十枚ほどの原稿を寄せました。 金子議員のツイッター発言から大きく注目された「アイヌ否定論」へのカウンターを企図したで、拙稿は発言の大元と思われる小林よしのり、的場光昭の否定論を大掴みに批判するものとなっています。 民族の定義については私もまだまだかじったばかりで、他に専門家の方も書くのなら、私が一体なにを書けようか、とも思ったのですけれど、まあ小林、的場の文章を読むとこれおかしいだろう、というような部分がぼこすか出てきて、悪質さと雑さに怒りを覚えながらも

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  • 2014年見てたアニメ - Close To The Wall

    今年もいろいろ見ていた。ざっと書いておくかと思ったらあまりにも長くなったので別記事で。のまとめ記事よりも長いのはどういうことか。まあ一年分を一記事にまとめたせいだけど。今年、というと前年から跨いだ作品もあるし、今年で終わっていないものもあるので難しいけれど、そこは適当にカウントする。 今年一番というと冬に終わった「プリティーリズム レインボーライブ」だろうか。ほとんどバトル物のような対決、親達の事故の因果が子供の恋愛の障碍になるなどのやたらとハードなドラマが特徴的でシリーズ恒例の終盤の盛り上がりは凄かった。ラスト、言葉を交わさずに別れるシーンなど、演出もいい。シリーズ通していずれも傑作ではないか。今年から始まったシリーズ新作の「プリパラ」は、いま2クール目を終えたところだけれども、ライトなコメディ路線となり、キッズ向けとは思えないようなハードなシリアス要素を薄くしている。とはいえ、面白さ

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  • ウラジーミル・ソローキン - 青い脂 - Close To The Wall

    青い脂 作者: ウラジーミル・ソローキン,望月哲男,松下隆志出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2012/08/23メディア: 単行(ソフトカバー)購入: 6人 クリック: 393回この商品を含むブログ (54件) を見る所用あって三月頃に書いたままにしていた記事を今さら公開。ノーベル賞には大野典弘さんのソローキン論があるので、全体的なソローキンガイドはそっちを読んでね。 早稲文の「テルリヤ」抄訳以外でははじめてソローキンを読んだ。かねがね噂は聞いていたけれども、いやあ、とんでもないなあ。現代文学の怪物(モンスター)との二つ名があるけれども、その名の通り、言語実験、文学パロディ、ブラックなギャグ、糞尿譚などなどが改変歴史世界を舞台にしたタイムトラベルSFの器にぶちこまれた極端に濃密な作風。 冒頭からは、2068年のシベリアでの研究者、ボリス・グローゲルの書簡体によって小説が進んで

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  • 青月社編『ノーベル文学賞にもっとも近い作家たち』に寄稿しました - Close To The Wall

    ノーベル文学賞にもっとも近い作家たち いま読みたい38人の素顔と作品 作者: 都甲幸治,西脇雅彦,石川清子,越野剛,小澤英実,阿部賢一,佐藤良明,土肥秀行,楠瀬佳子,橋智弘,上岡伸雄,山口和彦,原成吉,宮原一成,水谷八也,山内功一郎,日吉信貴,加藤洋介,大野典宏,岡和田晃,東條慎生,藤井光,小田島恒志,青月社,ポートレーターmiki出版社/メーカー: 株式会社青月社発売日: 2014/09/16メディア: 単行(ソフトカバー)この商品を含むブログ (9件) を見る9/16日に刊行予定の青月社編『ノーベル文学賞にもっとも近い作家たち』というの、イスマイル・カダレの項目を担当しました。およそ十枚くらいの原稿です。どうぞよろしくお願いします。 このは表題通り、ノーベル文学賞候補と目されている作家・詩人についてのガイドブックです。いわゆる世界文学のガイドとしてはこれまでにもいろいろあり、ノ

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  • 笙野頼子 - 未闘病記――膠原病、「混合性結合組織病」の - Close To The Wall

    未闘病記――膠原病、「混合性結合組織病」の 作者: 笙野頼子出版社/メーカー: 講談社発売日: 2014/07/31メディア: 単行この商品を含むブログ (14件) を見る群像に掲載された『未闘病記』の単行化。細かい文言の改訂があり、また病気の記述に関しての正確を期した修正はされているらしいけれども、大きな加筆はないようなので、改めて再読はしてない。内容に関しては以前の記事を参照。 笙野頼子 - 未闘病記 ――膠原病、「混合性結合組織病」の 前篇 - Close to the Wall 笙野頼子 - 未闘病記――膠原病、「混合性結合組織病」の 後篇 - Close to the Wall ただ、カバーにもあるように、章扉や最後に写真が掲載されており、また、書き下ろしの後書きが追加されている。前後篇のバランスが妙だと思ってたら、症状のせいで一挙掲載ができなかった、ということだったらしい

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  • テンプレを踏んでいることに気づかないテンプレ通りの人たち - Close To The Wall

    東浩紀の発言から始まった年末南京事件騒ぎだけれども、このパターンほとんど年始のフロムダ氏の南京論争とそっくりで、わたしとしては以下の一年前の記事を再掲するだけで終わらせても良いくらいだ(この騒ぎでにわかにリバイバルしてアクセス数が増えている)。 「なにが歴史修正主義の問題なのか」についての私見 - Close to the Wall 続・「なにが歴史修正主義の問題なのか」についての私見 - Close to the Wall 南京事件否定論は基的にトンデモ - Close to the Wall 論争傍観者を自称する人間についての二つの問題 - Close to the Wall ただ、東のいっていることは単純に歴史修正主義容認論とみなしていいのかどうかはやや判断に迷うところなのでさておくが、ゼロアカ門下生藤田直哉id:naoya_fujitaの発言はひどいのを通り越してもはや犯罪的だと

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  • 藁人形論法と人を批判する人の藁人形論法 - Close To The Wall

    ワクワクできていた期間はすごく短かったです。 以下の記事は一度アップしてから何度も加筆訂正しているので、私の引用と当該記事での記述がい違っている可能性があります。注意してください。 「藁人形」をとりあえず作ってみて、フクロにしてみて勝ったつもりになっている人について - 愛・蔵太の気になるメモ(homines id quod volunt credunt) もうさすがにこの話題には口をつぐむのかなと思ったら、まだ全然やるつもりらしくてびっくりしてしまった。昨日の記事で行った引用は以下の掲示板からのもの。 6: lovelovedog 兵事主任という言葉ですが 1・この言葉を使っているのはどうも沖縄戦史家の安仁屋氏とその弟子・関係者でしかないこと (通常は「兵事係」という言葉を使っているようです 2・兵事主任が「軍隊の命令を住民に知らせた例」が見当たらないこと たとえば、この2つについて言

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  • 岡和田晃『向井豊昭の闘争 異種混交性(ハイブリディティ)の世界文学』刊行 - Close To The Wall

    向井豊昭の闘争: 異種混交性(ハイブリディティ)の世界文学 作者: 岡和田晃出版社/メーカー: 未来社発売日: 2014/07/01メディア: 単行この商品を含むブログ (12件) を見る向井豊昭アーカイブでも近刊予告をずいぶん前からしていましたけれども、このほどついに単行として刊行されました。分量約1.5倍、現時点でもっとも詳細な作品リストがついております。私も校正協力というかたちで参加しております。相当量私はは向井作品を手打ちで入力しているわけですけれども、その経験を生かして、引用文の漢字変換(「駆ける」ではなく「駈ける」だ、とか)がどうとか、読点が抜けているだとか、そういう細かいミスをあげつらう仕事をしました。 帯には笙野頼子による熱いコピーが据えられていて、なかなか運命的なものを感じます。アーカイブに私は笙野頼子と向井豊昭の比較を書いたわけで、当初からこの二人には近いものがある

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  • 講談社「日本の歴史」メモ2 中世史の部 - Close To The Wall

    前回からだいぶ間が空いてしまったけれど、講談社学術文庫版の日歴史・中世史のメモ。 山幸司 - 日歴史09 頼朝の天下草創 頼朝の天下草創 日歴史09 (講談社学術文庫) 作者: 山幸司出版社/メーカー: 講談社発売日: 2009/04/13メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 6回この商品を含むブログ (5件) を見る09巻から中世史の部がスタート。というわけで今巻では源頼朝による鎌倉幕府の成立から執権北条氏による権力掌握に至る鎌倉前期の歴史を辿る。 読んでみて気がつくのは、この巻では古代史の部について私がさんざん不満を漏らしてきた、編集上の問題がほとんど感じられなかったことだ。古代史ではやたら詳細な議論が展開されていることが多く、初心者お断りな雰囲気があったのだけれど、この巻ではまず頼朝の人物像はいかなるものか、という点を重点的に述べてから政治史の叙述にはいる、という

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  • ボフミル・フラバル - 剃髪式 - Close To The Wall

    剃髪式 (フラバル・コレクション) 作者: ボフミル・フラバル,阿部賢一出版社/メーカー: 松籟社発売日: 2014/04/07メディア: 単行(ソフトカバー)この商品を含むブログ (11件) を見る松籟社〈東欧の想像力〉スピンオフ企画〈フラバル・コレクション〉の第二弾は、1970年に書かれた『剃髪式』。チェコ事件後の「正常化」の波の中、出版を禁じられていた時期のもので、国内地下出版においても76年まで刊行されなかった。 前回の記事でも書いたように、フラバルイベントでイジー・メンツル監督による映画版を見てから読んだ。映画版ではかなりコメディ色を強めており、シーンごとに会場に笑いが起こるような楽しい作品で、大音量で喋り倒すペピンおじさんという最強のキャラクターがすべてを粉砕する勢いがあったけれども、小説はやはりもっとずっと落ちついている。 マリシュカによる語りによって描かれる1920年代

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  • 笙野頼子 - 未闘病記 ――膠原病、「混合性結合組織病」の 前篇 - Close To The Wall

    群像 2014年 04月号 [雑誌] 出版社/メーカー: 講談社発売日: 2014/03/07メディア: 雑誌この商品を含むブログ (2件) を見る 私は難病を隠してこのまま書けばいいの? いや、無理だったね。だって世界を身体をつまりは自分の内面宇宙を理解するためのど真ん中の補助線を見つけてしまったのだよそれを純文学作家笙野頼子無いことには出来ない。57P 「神変理層夢経」シリーズのつづきが出ないなあ、と思っていたら久々の長篇が「群像」に掲載、しかも前後篇ときた、でもえっ「闘病記」?「膠原病」? という驚きを読者に与えたかも知れない笙野頼子久々の作品は、エッセイ風の闘病記録、「未闘病記」だった。 ただ、文芸文庫版『幽界森娘異聞』の後書きや、2013年5月号の「新潮」での短篇でも、病気について触れられていて、持病を得たらしいこと、難病治療中だということなどが記されていて、読者にはあらかじめ多

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