あなたなら、どう考えますか?――本書は、古代から現代に至る西洋の過去に関して、真実=正解を求めて幾通りもの主張が戦わされているポイント、すなわち「論点」だけを集めたテキストです。「論点」に触れ、主体的に思考することで、歴史学ならではの醍醐味が味わえます。各項目は〈史実〉〈論点〉〈歴史学的に考察するポイント〉の3パートから構成され、語句説明やクロスリファレンスも充実。世界史の知識がなくとも理解が進む工夫が満載! [ここがポイント] ◎ 西洋史学の論点を139項目集成し、史実とともに提示。〈歴史学的に考察するポイント〉として、ゼミや講義で議論する際の手がかりを示す。 ◎ 西洋史を中心に、気鋭の執筆者から重鎮まで、学界の第一線の執筆陣。 はじめに 準備体操1 歴史学の基本 準備体操2 史料と歴史家の偏見、言葉の力と歪み 本書の使用法 Ⅰ 西洋古代史の論点 1 ホメロスの社会(周藤芳幸) 2 ポリ
タバコは、イングランド人入植直後から現在にいたるまでアメリカ合衆国の経済を支えてきたにもかかわらず、喫煙は次第に否定的に見られるようになった。 本書は、19世紀末にすでにあった反紙巻きタバコ運動から、この形態のタバコが大衆消費社会を象徴するようになった経緯、さらに広告が果たした役割まで、これまで十分に語られることのなかった論点を取り上げ、「タバコ戦争」とも呼ばれるようになる歴史的展開を詳述する。 [ここがポイント] ◎ タバコをめぐる論争をながい射程で描出する ◎ 嗜好品の評価についての歴史を掘り起こす 序 章 アメリカ・タバコ戦争の概観 ——主要先行研究との関連で 第1章 初期反紙巻きタバコ運動 ——社会文化的秩序の維持をめざして はじめに 1 初期の反タバコ言説 2 紙巻きタバコと「アメリカン・タバコ会社」 3 反紙巻きタバコ運動のはじまり 4 特定の社会集団を標的にした紙巻きタバコ規
集団就職は若年労働力移動のための国家的プロジェクトであり、高度経済成長期の労働力需給調整や労働力移動の制度化においては中心的な位置を占めた。本書は、残された少ない資料から集団就職の実態を詳細に追い、埋もれた歴史の断面に光をあてる労作。 [ここがポイント] ◎ 資料の少ない集団就職を包括的に検討する ◎ 労働力移動と労働市場の拡大および変化を実証的にとらえる 序 章 集団就職の時空間 第Ⅰ部 ナショナル労働市場という夢と集団就職制度 第1章 労働市場の運動と集団就職の諸制度 1 はじめに 2 ナショナル労働市場という夢 3 集団就職の諸制度と集合的表象 4 本書の構成および資料類について 第2章 高度経済成長期における集団就職の概要 1 はじめに 2 集団就職を概観する 3 集団就職者の実存的問題 4 おわりに 第Ⅱ部 就職列車の半世紀 第3章 戦時体制下の集団就職 ――1939年秋田発「日
「国体」に反するすべての思想は「絞殺」されると、北一輝は書いた。実際、「国体」は近代日本社会を金縛りにした言葉だった。治安維持法や天皇機関説事件も、国体論というタブーに触れることを禁じた。終戦時に昭和天皇と統治エリートが最後まで執着したのは「国体護持」であり、無条件降伏だったのに「国体は護持できた」と言い張った。一体、国体論とは何だったのか。思想としての国体論が誕生する現場に立って考察する。 [ここがポイント] ◎ 近代日本のあり方を決定づけた「国体論」とは何かを解明する。 ◎ 国体論はいかに誕生したのか。 序 章 国体論という磁場 1 国体論とは何だったか 2 本書の課題 第1章 「国体」の発見 1 「国体」とは何か 2 「国体」の発見 3 ペリー来航と構造的磁場の形成 4 新しい天皇像の登場 5 政教一致体制と国体/政体二分論 6 国家神道へ 第2章 神々の欲望と秩序——幕末国学の国体
主要資料137点と関連データから、図書館情報学教育における専門課程と司書・司書教諭養成の展開を通史的に捉え、その横断的分析に挑む。戦後の軌跡をたどり今後の図書館情報専門職養成のあり方を展望する。 [ここがポイント] ◎ 司書課程、司書教諭課程、図書館情報学専門課程それぞれの戦後史における主要な資料を抽出し、図書館情報専門職制度の戦後の展開を明らかにする。 ◎ 専門職養成の過去の歩みを総括し今後の養成の方向性を示唆することで、広く図書館界に寄与する。 ▷正誤表はコチラからダウンロードしてください まえがき 序 章 図書館情報学教育の戦後史 はじめに 1 戦前の図書館学 2 GHQ/SCAP占領下の図書館政策 3 大学における図書館学 4 図書館学の位置づけの変化 5 学会活動にみる図書館学 6 1960年代から70年代にかけての議論 7 バブル期/ポストバブル期における図書館情報学教育への移
本書は、1922年にドイツの精神科医プリンツホルンが150余枚に及ぶ図版とともに精神病患者の創作物を紹介した記念碑的著作。その後、シュールレアリストをはじめ、ヨーロッパの芸術界と文化行政に多大なインパクトを与えた。そのため、大正末期の日本にも伝搬され、古賀春江、山本鼎、式場隆三郎などに影響を与えた。アール・ブリュット、アウトサイダー・アートの原点の全訳。 [ここがポイント] ・Hans Prinzhorn,1922,BILDNEREI DER GEISTESKRANKEN,Berlin,Springer-Verlag.アール・ブリュット/アウトサイダー・アートにおける古典中の古典の全訳。 ・巻頭16ページカラー図版、本文中150余点に及ぶ図版にアール・ブリュットの原点を見る。 はしがき A 序 章 B 理論の部 造形的創作の心理学上の基礎 Ⅰ 造形の形而上学的な意味 Ⅱ 表現の欲求と造形
リーダーの権力と「執政府」「政党」、候補者中心の「選挙」、3つの指標を用いて、14の民主主義諸国(イギリス、ドイツ、イタリア、スペイン、ベルギー、オランダ、デンマーク、スウェーデン、カナダ、フランス、フィンランド、ポルトガル、イスラエル、アメリカ)における「大統領制化」の過程を提示する。(原書 Thomas Poguntke and Paul Webb (eds.), The Presidentialization of Politics: A Comparative Study of Modern Democracies, Oxford University Press, 2005. の全訳。) [ここがポイント] ○14の民主主義諸国の比較分析 日本語版に寄せて はしがき 第1章 民主主義社会における政治の大統領制化——分析枠組み 序 論 体制のタイプ 大統領制化という概念 大統領制化
過酷な労働環境から抜け出すために海賊となり、権力に抵抗した近世大西洋世界の船乗りたち。本書は、不遇の立場に置かれた労働者や奴隷の声に耳を傾け、四大陸の相互連関を考究する「アトランティック・ヒストリー」の観点から、海賊たちの姿を鮮明に描き出す。虐げられてきた人々がいかに団結して苦境に立ち向かっていったのか。彼らの真実の物語を明らかにする歴史家レディカー渾身の書、待望の邦訳。(原書 Marcus Rediker, Villains of All Nations: Atlantic Pirates in the Golden Age, 2004, Beacon Press.) [ここがポイント] ◎ 船乗りが海賊になるまでの物語や海賊処刑、捕虜が語る海賊、女海賊の生き様など当時の様子を活写。 ◎ 奴隷や労働者の視点から描く、これまで語られなかった海賊たちの真実の物語。 謝辞/日本語版への序 第1
本書は,翻訳通訳の魅力的な世界を存分に味わえる,本邦初の入門書である。大学の講義用テキストとして翻訳通訳学の全体像が把握できるよう工夫。また,翻訳や通訳について知りたい,通訳者や翻訳者に興味のある人に最適な書。 [ここがポイント] ・翻訳・通訳の第一人者である鳥飼先生による編集 ・本邦初、翻訳通訳学の入門書 ・「翻訳」「通訳」の講義用テキストとして最適。 はじめに 翻訳と通訳を学ぶにあたって必要な用語 第1部 翻訳とは? 通訳とは? 1 翻訳通訳と異文化コミュニケーション 2 3種類の「翻訳」 3 声と文字 4 グローバリゼーションと翻訳 5 グローバリゼーションと通訳 第2部 翻訳と通訳の歴史 Ⅰ 日本の翻訳通訳史 1 古代日本の通訳 2 長崎通詞 3 翻訳と明治の近代化①:近代科学の発展と翻訳 4 翻訳と明治の近代化②:欧文脈 5 東京裁判 6 戦後外交と同時通訳 7 アポロ宇宙中継と
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く