タグ

ブックマーク / yonosuke.net (28)

  • 学術論文における言及とクレジット (2) 河野有理先生のエントリーへの疑問 | 江口某の不如意研究室

    んで、このクレジットの問題を考える上でのとっかかりになった笹倉秀夫先生の書評と、それに対するネット民(ネット人士?)、そして専門家の河野有理先生の「初期消火」論説についてやっぱりどうしても触れないとならない。このシリーズの予定では、この問題に直接関係はない、って書いたんですが、やっぱりどうしても触れないわけにはいかないですよね。正直、私は河野先生の文章がよくわからない。 https://www.facebook.com/100003459295373/posts/1218965384895426/ https://www.facebook.com/100003459295373/posts/1222404311218200/ 疑問やコメントを順不動の箇条書きで残しておきます。 まず、二つ目のエントリーの方、「笹倉書評の主張は、「苅部(2006年)の記述は、笹倉(1988年)と「通常考え

  • ジュディスバトラー様の文章は読めません | 江口某の不如意研究室

    「ジュディスバトラー様の文章は読めません」への4件のフィードバックコメントありがとうございます。なんかおかげでわかりそうな気がします。<br />文移動してしまったので、もしよかったら こっちhttp://sexphilosophy.blogspot.jp/2014/10/1.html の方に移動してもらえないでしょうか。面倒なら私がコピペします。 >近代の民主的な国家は、だいたい「政府は被統治者・国民を代表するものだ」。王様だったら「俺はお前らの代表としてがんばっているんだ」って主張するわけですわね。<br /><br />「政府が被治者を代表する」という先生の前提こそ曖昧です。ここで先生は政府をどのような意味で理解されているのですか? 執行権を担う制度という意味なのか、立法権を担う制度を意味しているのか、それとも国家というような意味なのか。しかし、このいずれの意味であっても、代表する

  • ジュディス・バトラー様のフォロワーを考える(2) コメントでやっつけていただきました | 江口某の不如意研究室

    前エントリは、コメントで一気にやっつけていただきました。すごい。 以下コメントへのお返事。 格的な解説ありがとうございます。なるほどこういうのが知りたかったそのものです。あの時間でこれ書けるのはすごいと思います。 >近代の民主的な国家は、だいたい「政府は被統治者・国民を代表するものだ」。王様だったら「俺はお前らの代表としてがんばっているんだ」って主張するわけですわね。 「政府が被治者を代表する」という先生の前提こそ曖昧です。ここで先生は政府をどのような意味で理解されているのですか? 執行権を担う制度という意味なのか、立法権を担う制度を意味しているのか、それとも国家というような意味なのか。 私はぼんやり国家だと考えてましたが、たしかに他の可能性がありますね。 しかし、このいずれの意味であっても、代表するものが「政府」なのではない可能性もあります。つまり、被治者をrepresentするのが、

  • Dropbox Businessは馬鹿が使うと非常に危険なことを検証しました | 江口某の不如意研究室

    いくらなんでもあれなので、もう一個アカウントを作って、自分がどういう行動をしたのかたしかてみました。(新しいPlusのアカウントを作りました) 招待のメールはリンクだけがある簡単なもので、そのリンクを踏んだわけです。するとこうなったはず。 (このスクショはEvernoteでクリップしたので現物とはちょっとちがう) これを「承諾」(ワンクリック)で次の画面になります。 「アカウントを統合」がメインの選択肢。しかしよく見ると、「あなたと管理者だけがアクセスできる」って表現されていて、管理者も読めることはたしかに明記されてますね。ただ、私がこれまでもっているデータまで見えるようになるとは思ってなかった。せいぜい、これから作るファイルは管理者と共有するぐらいだと思ってました。 なるほど、ではおそらくプロフェッショナルの場合も当然、「Professional版は自動的にキャンセルされる」と出たのでし

  • Dropbox Businessは非常に危険です | 江口某の不如意研究室

    (この記事は、Dropbox社に対してフェアじゃないものになっています。続きの「Dropbox Businessは馬鹿が使うと非常に危険なことを検証しました」も読んでください) 最近、非常に重大な事故を起こしてしまったので報告します。実際の被害は、最高が7だとすると3か4ぐらい、しかし潜在的な危険度からいうと7段階で7、ってくらい重大。Dropboxでファイルを大量に失なってしまったばかりか、個人情報流出の危険をおかしてしまいました。(実際には流出といえるものはありませんでしたが) Dropbox Businessチームに招待され参加して「アカウントを統合」すると、自分では抜けられない状態になる それだけでなく、それまで自分がもっていたファイルもすべてチームのものになる 個人用の契約が勝手に解除されてしまう 私のアカウントを削除すると、管理者は私のファイルを自分のものにすることができる 管

  • 2019年に読んだ本ベスト10 | 江口某の不如意研究室

    これはすごくて、ジャズジャイアンツの音源のDTMソフトの波形で見て「ノリ」を分析するってやつ。おそらく世界的にも重要。音楽のプロはもちろんそういうことはしないわけで、先生が統計をよく知っている医者でありセミプロミュージシャンである、というそういう特殊性のたまもの。えらい!まあこれ読んで演奏できるようになるわけでも、音楽がよくわかるようになるわけでもないのだが、それでもえらい!これぞマニア!

  • 北田先生から怒られてしまった (1) パフォーマティヴってなんですか | 江口某の不如意研究室

    『現代思想』のジュディス・バトラー特集号に載ってた、北田暁大先生の「彼女は東大を知らないから:実践のなかのジェンダー・トラブル」という論文で、私が日頃ツイッタやブログで適当にかきなぐってることについて怒られてしまったのでお返事しようかと思ったのですが、先生の論文はものすごく難しくて何を言ってるのか理解するのにとても時間がかかりました。けっこうがんばって読んだんだけど、結局よくわからなかった。バトラー様まわりはほんとうに時間ばっかりかかって人から憎まれるだけでなにもよいことがないので、泥沼みたいなのところにひきづりこむのやめてほしい。 どうも北田先生がやりたいのは下のような議論らしい。 東大の瀬地山角先生は東大でおこなわれたトークショーで小説家の先生に対してトーンポリシングだかサイレンシングだかをおこない、そしてそれは悪いおこないである。瀬地山先生の行為がそうした悪いものであるという北田先生

  • 学会司会学が必要だ – 江口某の不如意研究室

    秋から年末は学会シーズンで、あんまりそういうの出席せずさぼってる私も行かざるをえないのですが、司会、特にシンポジウムなど大人数が参加するディスカッションの司会は難しいですね。私経験が浅いので、いまだにどうしたらいいのかわからない。 まあ学会シンポジウムでおもしろいのはめったに見たことないし、むしろストレスを感じる方が多いというかほとんどで、けっこうダメージ受けたりしますし、終了後にどっかに不満を書かざるをえない感じなったりもします。 私はディスカッションというのは短い問いと答えの一発勝負、あるいはその連続によるソクラテス的対話であると思っているので、「質問が二つあります、一つは〜長々〜。え、二つ目は、なんだったかな、そうそう、〜長々長々、長〜〜〜〜〜〜」とかやられるとそれだけでイライラする。答えるほうも「えーと、なんでしたっけ?」みたいになって馬鹿みたいだ。 今年つらかった1件目は、パネラ

  • ジュディス・バトラー様と竹村和子先生のインクレディブルなダジャレと翻訳 – 江口某の不如意研究室

    数日まえに載せたヌスバウム先生のバトラー様批判(あれは私の翻訳ではないです、柳下先生)にはけっこう反応があったみたいなんですが、ブログとか書いてくれてる人もいたんですね。 https://kumabushi.com/?p=11750 書きたいのはこの方のブログの内容ではなく、そこで引用されているバトラー様の文章についてなんです。 ジェンダーは真実でもなければ、偽物でもない。また物でもなければ、見せかけでもない。起源でもなければ、派生物でもない。だがそのような属性の確かな担い手とみなされているジェンダーは、完全に、根的に不確かなものとみなしうるのである。(『ジェンダートラブル』p.248) これは竹村和子先生の訳なんですけど、意味わかりますか?私はわかりません。原文はこうなんですわ。原書p.180。 上の竹村先生の訳だと、最初のcanが落ちちゃってますね。これは文章の意味がとれるならば必

  • ポストモダンの害悪 | 江口某の不如意研究室

    最近ちょっとtwitterでポストモダンに関する議論があって、まあいつもどおりのよくわからない話をする人がいるってくらいなんですが、そのなかで、「ポストモダン思想がなにか自然科学に実害を与えたのか」みたいな発言がありました。たしかに自然科学に対しては実害とかほとんどなかったっしょね。実害は、自然科学ではなく、政治的な議論、それに倫理的・社会的な学問や論議に対してあったと私は思ってます。デリダ先生が倫理学や社会科学にどのていど影響を与えたかはしりませんが、私が憎んでいるジュディス・バトラー先生は私が関心のあるジェンダー論やセックス論の国内の議論に大きな影響を与えているようで、あちこちで無益なものを読まされることになります。 たとえば、最近出た藤高和輝先生の『ジュディス・バトラー:生と哲学を賭けた闘い』というがあります。藤高先生は若い人なんでしょうね。 そのなかにこんな一節がある。 「私は約

  • 書き殴りインデックス

    「ふと感じたことの書き殴り」について 単なる無能な男の日記です。正直、もう国内最長寿の手書きHTMLのweb日記を目指している。もうライバルは数えるほどしかおらんのではないか。 最新分 古いもの 1996年 1997年 / 1998年 / 1999年 / 2000年 / 2001年 / 2002年 / 2003年 / 2004年 / 2005年 / 2006年 / 2007年 / 2008年 / 2009年 / 2010年 / 2011年 / 2012年 / 2013年 / 2014年 / 2015年 / 2016年 / 2017年 / 2018年 / 2019年 / 2020年 / 2021年 / 2022年 / 2023年 / 2024年 Booklog (2024〜進行中) Booklog (2023) Booklog (2022) Booklog (2021年分) Booklo

  • 高橋昌一郎先生の「胎児はいつから人間か」の議論 | 江口某の不如意研究室

    なんか高橋昌一郎先生のへんな文章を見たので指摘だけ。 助手 そもそも胎児は、どの時点から「人間」とみなされるのでしょうか? 教授 「母体保護法」では、母親の身体的あるいは経済的理由などにより、妊娠二十二週未満の胎児の人工中絶手術が認められている。つまり、二十二週未満の胎児は、法的に人間とはみなされていないことになるね。 これはおかしな論法で、胎児を堕胎しても、堕胎罪に該当はするが殺人罪(「人を殺したものは〜」)には該当しない。したがって、出生までは胎児であって「人」ではない。ちなみに堕胎罪に妊娠月の規定はないと思う。母体保護法にも「22週以下の胎児は人/人間じゃない」のような文言はない。 しかし、たとえばキリスト教原理主義は、受精卵の時点ですでに神が人間の生命を与えているとみなし、人工中絶を殺人に相当する大きな罪と考える。そこで欧米では、女性の自己決定権を重視する「プロチョイス」派と、胎児

  • 講義での学生ディスカッション (2) | 江口某の不如意研究室

    まあ文科省様が大学でアクティブラーニングをあれしろ、とか指導しているらしくて、各大学どうのこうのいろいろやろうとしたりもめたりしている時期みたいですね。よく知らんのですが。 とにかく教員が1時間半しゃべりまくる講義しておしまい、っていうのではだめですということらしい。たしかにそういうのはぜんぜん勉強にならんと思うので学生様にはいろいろやってもらわないとなりませんね。前にも大人数授業でのディスカッションについて書いたんですが、昨日同じようなことをやろうと準備してたら、講義中に適当な話はさみながらしゃべってたら予定のところまで進まなかったんですわ。さらに悪いことに、その「おしゃべりシート」もっていくの忘れてたし。やばい。 んでやってみたのが、「それじゃー、いままで私がしゃべったことをお互いのノートもちよって協力してまとめて、さらにそれにみんなでいろいろ匿名コメントつけてください」みたいなの。配

  • 少人数講義での発問と答 | 江口某の不如意研究室

    少人数の講義や購読などでは、ひとりでしゃべってても疲れるしうるさいだけでつまらないので、学生様たち自身からいろいろ質問や発言してほしいと願っている教員は多いものですが、何度も書いてるようにこれは教員にとって難しい課題です。 これまでも学生様向けにお説教をいくつか書いたりもしたのですが、まあそんなうまくいかないですね。 質問・コメントする質問の仕方 (1) / 質問の仕方 (2)司会するグループでの話し方なんかこういうのではダメな気がする。3、4人なら話せるけど、10人を越えると自分から発言しようとする人はいなくなる。特に1、2回生は発言を恐れているような雰囲気さえありますねえ。まあ2回生ぐらいで勝手なことが言える人は将来すごく偉くなるんだけど、ふつうの学生様にはむずかしい。 これはいろいろな理由や原因が考えられます。いわゆる同調圧力というか、目立つのは悪いことだとか、「ちゃんとした質問」「

  • ブックガイド:倫理学入門の読書順 | 江口某の不如意研究室

    サンデル先生がテレビで放映されたり児玉聡先生の『功利主義入門』が出たりして(英米系の)倫理学が人気なようです。入門書を読んでいくおすすめの順番を考えたり。

  • 2015年に読んだ本ベスト10 | 江口某の不如意研究室

    ちょっと早いけど今年印象に残った10冊程度。今年はあんまり読まなかったっぽい。読書生活も終りに近づいている。 2014 https://yonosuke.net/eguchi/archives/1056 2013 https://yonosuke.net/eguchi/archives/1082 2012 https://yonosuke.net/eguchi/archives/1105 2011 https://yonosuke.net/eguchi/archives/1043 今年一番影響を受けたのは、なんといってもやっぱりマクゴニガル様の最新疑似宗教ゲーム『スーパーベターになろう』ですか。もうプラシボだろうがなんだろうが、それでいい。とにかく不活発で思いどおりに機能しない、いつも小雨が降ってる気がする、みたいな人は必ず読むべきだ。 基的には、まあ人生ゲームとして見る。ほんのち

  • 凡才学部学生必読文献・卒論への道 | 江口某の不如意研究室

    哲学・思想関係の卒論指導をしたことはないんだけど、どうなんかな。こっちは特に凡才・非エリート・スロウラーナー向けに考え中。秀才やエリートはあっち行け。 読書量多いにこしたことはないだろう。でもなんでも読むのは無理だよね。時間は限られているから、いろいろ考えないとね。まず山形浩生先生の『新教養主義宣言 (河出文庫)』と小谷野敦先生の『バカのための読書術 (ちくま新書)』を読んで教養にたいするあこがれを身につける。野矢茂樹先生の『新版 論理トレーニング (哲学教科書シリーズ)』をやって悪文やへんな文章を読む力をつける。読むだけじゃなくて実際に問題を解く。2ヶ月ぐらいかかるか。『101題』もやってみよう。まともな記号論理学のも一冊やりたい。命題論理だけでも十分だけど、できれば完全性定理まで。ちゃんと自分で問題を解く。頭悪いと一問解くのに一晩かかったりすることもある。でもそれを学部生のうちに一人

  • http://yonosuke.net/papirer/images/1996nikkei.pdf

  • https://yonosuke.net/eguchi/papers/kanrin-genkou-2006.pdf

  • 翻訳ゲリラ | 江口某の不如意研究室

    ちゃんとした翻訳する技術はないのに適当に訳したりするのは好きなんよね。まあ勉強になることもあるし。全部適当、誤訳誤字脱字だらけ。 セックス自己啓発の見分け方フリード「プライバシー」シジウィック「快と欲求」スティーブンソン「倫理的不一致の質」(タグによる自動生成インデックス) 翻訳ゲリラ:スタンフォード哲学事典「人権」(James Nickel)翻訳ゲリラ:ラジャ・ハルワニ「カジュアル・セックス」翻訳ゲリラ:グレタ・クリスティナ「私たち、いまセックスしているの?それとも?」翻訳ゲリラ:スタンフォード哲学辞典「所有と所有権」翻訳ゲリラ:スタンフォード哲学事典「搾取」 (アラン・ウェルトハイマー)翻訳ゲリラ:生物学的性はバイナリーだ、たとえ性役割がレインボーだったとしても男/女/トランスジェンダーの定義 (6) ストック先生の「女性」概念についての論説フェミニスト教授vsポルノ女優:Held