18日、中国浙江省で、従業員を倍増したうえに残業させて日本からの発注増に対応する食品メーカー=今村太郎撮影 【上海=今村太郎】東日本大震災を受け、日本の食品関連業者が国産農作物の収穫減や原発事故の風評被害に備えて中国産の確保に乗りだし、浙江省や江蘇省など中国沿岸部の食品メーカーが対応に追われている。 「冷凍ナノハナの受注が四〜五割増え、みんな残業で大変だ」。上海から車で一時間半ほどの浙江省嘉善県にある冷凍食品メーカー「嘉興年代速凍食品」の毛傳鋒副社長は肩をすぼめた。同省はナノハナの産地として知られ、同社は例年、日本に数百トンを輸出している。日本では主に外食産業へと流通する。