キューバと米国の国交回復に向けての協議が正式発表された。 寝耳に水、あまりに意外、と取る向きもあるだろうが、実のところは時間の問題だったと言っていい。 昨夜の報道ステーションでは、「キューバが革命後社会主義国との傾斜を強めたため、米国が反革命攻撃を行い、対立が深まった」と解説していたが、事実はそうではない。革命後、カストロ兄弟やゲバラらが真っ先に挨拶に向かったのは他ならぬ米国である。もともと、キューバ革命政権には、米国と敵対する気はなかったのである。 このキューバ革命政権側を冷遇したばかりか、訪米団の中に黒人がいるという理由でホテルまで追い出したという扱いをしたのは米国の方で、さらに、ついには、反革命派をまとめて、CIA主導でピッグス湾攻撃までが行われた。 このような米国の仕打ちの中で、フィデル・カストロが、革命を護るために出したのが、社会主義宣言とソ連東欧圏への接近だったのである。 その