地理Bの旅 @chiri_b_geo 地理関連の仕事をしています。たくさんの方に地理・地理学の魅力を伝えるため、たまにnoteで記事を書きます。中の人は村人。「今日は何の日」を地理院地図の画像でつぶやくのが趣味。高校は日本史B選択、大学で人文地理学を学びました。猫が好きです。/Human Geographer in Japan/I love cats. linktr.ee/chiri_b_geo

堺市は11日、世界遺産の仁徳天皇陵古墳(墳丘長486メートル)を気球で空から楽しむ実証実験を5月25日から始めると発表した。上空約100メートルから、国内最大の仁徳天皇陵古墳や周辺の百舌鳥(もず)古墳群などを見ることができるという。 仁徳天皇陵古墳近くの大仙公園内に気球の発着場を設置。不燃性の「ヘリウムガス」を使用し、ゴンドラには最大30人の乗客とスタッフ1人が乗船する。国内最大の同古墳の大きさや鍵穴といわれる前方後円墳の特徴的な形などを体感できるとしている。 同市は、世界遺産に登録された令和元年に気球を上げる計画を打ち出し、3年1月に事業者を公募。当初は同年9月にも始める方針だったが、新型コロナウイルスの感染拡大などで延期されていた。実証実験は1年間で、安全性や環境への影響などを調査する。事業を継続するかは未定という。 1回の搭乗時間は10~13分。大人3600円、子供(3~15歳)24
「そっちじゃないよ」「ムズい(難しい)」。前面に設置された12台の液晶モニターに向かって、作業員が声をあげた。 準大手ゼネコンの西松建設が高知県で工事を進めている「不破原トンネル」(延長1831メートル、2024年1月竣工計画)。同社はこの工事において、ICT(情報通信技術)やメカトロニクスを駆使した施工機械の遠隔操作・自動化施工技術の実証実験に取り組んでいる。3月20日には、同トンネル内で3回目となる実証実験が行われた。まずは、工事中のトンネルの最先端(切羽)において、50~100メートル離れた区間からの遠隔操作による掘削技術の確立を急ぐ。 今回の実証実験で使用されたホイールローダと呼ばれる砕石や土砂を運ぶ施工機械には、固定カメラ7台が装備され、トンネル内の壁にも固定カメラ3台が設置されている。そこから無線通信を通じて送られてくる映像(途中の基地局からは有線通信)を見ながら、作業員が操作
古代ローマの建物が長持ちする「謎」を解明したとの研究が発表された/Emmanuele Ciancaglini/Getty Images 古代ローマの壮大な建造物は、何千年も存在し続けている。これはコンクリートの使い方を極めた古代ローマのエンジニアたちの創意工夫の証しだ。 しかし、彼らが使用した建設資材は、パンテオン(世界最大級の無補強のドームを有する)やコロッセオといった巨大な建造物を2000年以上も存続させる上で、どのように役立ったのか。 「ローマン・コンクリート」と呼ばれる古代ローマのコンクリートは、多くの場合、現代のコンクリートよりも長持ちすることが証明されている。現代のコンクリートは数十年以内に劣化することもある。古代ローマ人はいかにして建設資材をそれほど長持ちさせ、波止場、下水道、地震帯といった建設が困難な場所に複雑な構造物を建設できたのか。ある最新の研究を行っている科学者らは、
ESRは4月6日、神奈川県川崎市に延床⾯積34万9003m2(10万5573坪)の9階建てマルチテナント型物流施設「ESR 東扇島ディストリビューションセンター」(東扇島 DC)を3⽉31⽇に竣⼯したと発表した。 同施設はESRとして全国で30件⽬、神奈川県内では7件⽬のプロジェクトとなる。 <「ESR 東扇島ディストリビューションセンター」外観 > 立地は、⾸都⾼速湾岸線「東扇島 IC」から約1kmと⾸都圏の広域交通網のアクセスに優れており、川崎港にも隣接。横浜港まで15km、⽻⽥空港まで10kmと、陸・海・空の輸送インフラも整っている。また、2028年に完成予定の川崎港臨港道路東扇島⽔江町線により川崎内陸部へのアクセスがさらに向上する。 <位置図> 冷凍冷蔵にも対応できるプランなど⼊居企業の使い勝⼿と安全性を重視した建築計画で、45フィートのコンテナトレーラーも⾛⾏可能な上り下り専⽤ラ
「嘘やろう」。ゼネコン関係者が一様に、耳を疑う事件が起きた。 スーパーゼネコンの大成建設は3月16日、北海道札幌市で建築中の高層複合ビルにおいて、鉄骨の精度不良と発注者への虚偽申告があったことを公表した。発注者であるデベロッパーのNTT都市開発が今年1月に現場を視察した際に、不審な点に気づいた。これを発端に、施工不良と数値の改ざんが発覚。建物の鉄骨部分でおよそ80カ所、コンクリートの床スラブで245カ所の精度不良があった。 【2023年4月5日14時08分追記】初出時の建物の鉄骨部分の改ざんのカ所について修正しました。 地上26階(高さ約116メートル)、地下2階のこの高層ビルには、ホテルやオフィス、商業施設が入居予定。だが、発注者が定めた品質基準を満たしていないため、今回、地上部分の鉄骨を解体して建て直す。高層ビルは2024年2月に竣工予定だったが、2026年6月末に延期される。事件の責
約16年間の大工事が始まります。 堤防よりも低かった橋梁 拡大画像 架け替えられる京成本線の荒川橋梁(画像:国土交通省)。 国土交通省 荒川下流河川事務所は2023年1月20日(金)、京成本線の荒川橋梁の架け替え工事について、2月4日に起工式を行い工事着手すると発表しました。 現在の荒川は「荒川放水路」として、1930(昭和5)年に人工的に作られた河川です。それから長い年月をへて荒川の堤防は徐々に地盤沈下しているため、かさ上げが行われてきました。1999(平成11)年には押上線の橋梁の架け替えが完了しています。しかし京成本線の橋梁周辺はそのままであったため、本来の堤防高を下回る位置を線路が通る状態でした。 2019年の台風19号では橋げたスレスレまで荒川の水面が迫る事態になったほか、橋梁部の堤防では、万一の洪水時に止水板や土のうで線路を遮断してまで氾濫を防ぐことになっています。 今回の架け
熊本県の球磨川支流・川辺川での流水型ダム建設計画を巡り、県は一部地域が水没する五木村の振興のため、100億円規模の財政支援を講じる方針を固めた。令和5年度の10億円を皮切りに、段階的に直接交付する。関係者が23日、明らかにした。蒲島(かばしま)郁夫知事は平成20年にダム計画を白紙撤回したが、令和2年7月の豪雨での氾濫被害を受け容認に転じた。 県によると、21日午後、蒲島氏が木下丈二村長に直接伝えた。100億円のうち、50億円は村が使い道を決定できる。残りの50億円は、国、県、村の3者が協議して決める。 財政支援は、ダム問題に翻弄された村の振興が目的。3者は3月末までに今後20年間の新たな振興計画を策定する予定。今回の財政支援は、具体策を実現するための財源に充てられる。
狭山丘陵にたたずむ狭山湖。東京都民の水がめだが、豊かな自然は県民にも親しまれている=埼玉県所沢市(中村智隆撮影) 埼玉県南西部と東京都北西部にまたがる武蔵野台地のほぼ中央にある狭山丘陵は、首都圏にあって豊かな自然をたたえる貴重な土地だ。その県側、埼玉県所沢市と入間市の境に四季折々の美しい景色で県民に親しまれる湖がある。「狭山湖」といい、県を代表する湖の一つだ。しかし麗しい景観を形成する湖水は県民のものではない。都が都民の水がめとして管理しているという。埼玉なのに東京とは一体…? 西武鉄道西武球場前駅(所沢市)を出て、プロ野球・埼玉西武ライオンズの本拠地、ベルーナドームや狭山不動尊などを見ながら歩くこと10分あまり。広大な緑の公園が目の前に現れる。狭山湖の東側につくられた県立狭山自然公園だ。 温かな陽光にきらめく湖面を水鳥が悠々と進む。周りは森が囲み、遠くには富士山も望む。春は桜が咲き誇り、
高度経済成長期に建設された橋やトンネルなど公共インフラの老朽化が急速に進んでいる。国土交通省は地方自治体などに対し、5年に1度の定期的なインフラ点検を求めているが、予算不足などで補修工事が遅れている自治体も多い。 このため、同省の有識者会議は、これまで自治体単独で進めてきたインフラの補修方法を見直し、複数の市町村や都道府県をまたぐ広域連携で地域のインフラを共同で管理・補修することを提案した。 橋やトンネルなどは予防的に保全工事を施せば、より長期に利用可能となる「長寿命化」を図ることができる。自治体単独では限界があるインフラ管理・補修について、地域全体で緊密に連携し、住民の安全・安心を高めたい。 10年前には中央自動車道笹子トンネルで老朽化した天井板が崩落し、9人が死亡する重大な事故が発生した。この事故を受けて関連法が改正され、自治体は道路にかかる橋やトンネルなどの定期点検が義務づけられた。
この画像を大きなサイズで見る 世界最大の無筋コンクリートのドーム「パンテオン」や、現在も一部が使用されている「ローマ水道」など、古代ローマの建造物の中には2000年たっても当時の姿のままのものがある。 一方、現代のコンクリート建築は、数十年もすれば崩壊してしまう。なぜ古代ローマの建造物はこうも耐久性が高いのか? 『Science Advances』(2023年1月6日付)に掲載された研究によって、これまでずっと謎とされてきた「古代コンクリート」の超耐久性能の秘密がついに解明された。 それによると、古代ローマ人は特殊な方法でコンクリートに「自己修復能力」を与えていたのだそうだ。 古代ローマ時代のコンクリートに優れた耐久性の秘密 「ローマン・コンクリート(古代コンクリート)」と呼ばれる古代ローマの建造素材が優れていることは、彼らの建造物を見ればわかることだ。 世界最大の無筋コンクリートのドーム
かつて豪シドニーで最も高いビルだったAMPセンターは、老朽化が目立っていた。時代遅れの1970年代の建築物は寿命を迎え、タワーの所有者は、規模も質もエネルギー効率も向上したものに建て替えたいと考えていた。 だが、建設廃材に始まって重機から排出される二酸化炭素にいたるまで、高層ビルの解体には相当量の環境費用が発生する。そこで2014年、オーストラリアの投資会社AMPキャピタルは前代未聞の題目でコンペを実施した。古い建物を解体せずに、新しい高層ビルを建てろというのだ。 結果的に、世界初の「アップサイクル」高層ビルは今年入ってオープンし、今月2日には22年の「ワールド・ビルディング・オブ・ザ・イヤー」にも選ばれた。高さ676フィート(約206メートル)、49階建てのそそり立つ高層ビル「キー・クォーター・タワー」は、梁(はり)や柱といった元の構造体の3分の2以上、コア部分の95%をそのまま残してい
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