桜井隆「テレビゲームの中の女性のことば」 ちょっと古い論文だけれど、『ときめきメモリアル』と『サクラ大戦』を例にとりながら「女性のことばづかい」を分析している。 テーマ的には一般的にいえば「メディアにおける女性の表象」とか、あるいは「オタクコンテンツにおける女性像」という問題系の話だと思う。ただし、外見や年齢やその他の描写ではなく、言語の観点から切り込んでいるのがこの論文の独特なところ。 例えば『ときメモ』の次のような会話が紹介される。
NHKブックス別巻 思想地図 vol.4 特集・想像力 作者: 東浩紀,北田暁大,宇野常寛(編集協力)出版社/メーカー: NHK出版発売日: 2009/11/26メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 81人 クリック: 2,260回この商品を含むブログ (90件) を見るあまり期待せずに、宮崎哲弥氏の座談会を読み始めたら面白くて、けっきょく購入。 まだ読んでいない章もあるが、決定的だと思った箇所から、理解や方針のちがいを整理してみる(以下、強調はすべて引用者)。 中沢新一: ひとつの問題点は、(略) 人間の思考というのは平面を作り出してしまうことの問題性なんだと思います。 思考するときに必ず何らかの平明を作り出してしまう。 (略) 思考し始めるだけではなくて、これを商売とする人たち、なりわいとする人たちが出てくる。 それから、それをひとつの社会組織にまで展開してくる運動が同時に発生して
制作・著作・販売: 「PEエデュケーション」 【注文フォーム】 ある図書館でお借りして、視聴できました。 ひきこもり状況の再現ドラマのあと、斎藤環さんが細かく解説し、ご家族向けのアドバイスを提示するというもので、お話の内容そのものは、全国の講演会でなさっているのと同じものです。 60分のVHSビデオ1本が24,150円と、面食らうほど高額です。 事情は何も存じませんが、「上映権・貸出権付き」であることと、本職の俳優・スタッフによる再現ドラマなどで、費用がかさんだのではないでしょうか*1。 ビデオの性質上、個人で購入して所有するというより、公共施設や「親の会」有志でお金を持ち寄って購入するのにふさわしいと思います。 内容そのものは、斎藤環氏が80年代以来、2000例におよぶ臨床経験から編み出したアドバイスであり、仮に批判があるとしても、「これを踏まえた上でどうするのか」という、拠点としての意
ペ・ドゥナのおそらくテレビドラマの代表作。冬ソナ本を書いたときに一部だけネット視聴してたが今回は全部見た(いつものポータブルDVDフル稼働)。こんな面白い話だったか? 当時の韓流ドラマのアイコン「涙」を大量放出しながらも、それと同じくらい屁はするし運子はまき散らし、おしっこはぶっかけ、ゴキブリの破片は食べる?し、やりたい放題の前半部分と、後半のシリアス調というのは、やはり視聴者様の声の圧力なのか、ワンパターンなのかわからないが、それでもこれは一種の怪作ぎりぎりのど根性物語。しかもラストも明白な区切りを見せずに、「人生は続くケセラセラ」みたいな感じでまとめたのも好感が高い。これを見てて思うのは、チェ・ジウとイ・ビョンホンの『美しき日々』は徹頭徹尾、正統派韓流ドラマだったんだなあ、ということ。『美しき日々』とこの『威風堂々な彼女』を対比させるとゼロ年代(笑)前半の韓流ドラマのムーブメントがよく
同時代に見られるつながり方を踏襲するのではなく、つながることそのものを原理的に考察してしまうと、簡単にはつながれなくなる*1。 つながるというのは、固定的なナルシシズムのスタイルを共有することか。 維持されたナルシシズムを破壊にかかる、そういう作業に入らざるを得ない体質の場合、どんなつながり方があり得るのか。 相手の分析の独立を保証するよりも、ナルシシズムを保証する信仰対象を与えたほうが喜ばれる。――ガタリは「分析装置=触媒装置(analyzer=catalyzer)」と語ったが、今は分析が、触媒というよりは嗜癖の対象になっている。 作家の役割は、ナルシシズムを保証することではなくて、降りかかるナルシシズムの破綻から目をそむけないことではないのか。 「ナルシシズムの確保に向けて書く」ことは、恣意的に利用可能な消費財をつくることでしかない。 *1:というか、実は「つながりを考察する」ことが、
「固定された成功状態を実現できなければ、お前には価値がない」とすることが、本当の意味での保守だ。最初から到達地点を決めておいて、それに到達できなければ尊厳がない、と見下す。 宮台真司、斎藤環が保守なのは、制作と目的地の関係にある。彼らはすでに「目的地」を実現できたと言い張り、「到達できなければ認めない」という。だからこちらの制作行為が自滅する。 うまくいっていない現実がある、 いちど得た最愛の存在を失った なら、 その最底辺でそれを言葉にし、その内側からつながりを生み出していけばいいではないか。 完成形がどうなるかは知らない、それとの関係で自分の尊厳が決められるわけではない、 今の自分が決めるべきでもない。
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