原爆投下で生みだされた大量の「死の灰」。 これが原爆投下から60年以上たった今でも細胞の中で放射線を出し続け、内部被曝の原因となっている様子を、長崎大学の研究グループが世界で初めて確認した。 細胞から伸びる2本の黒い線が放射線だ。 被爆者は一般に強い放射線を浴びたことによる外部被爆が問題とされる。 今回、放射性物質を体内に取り込んだことによる内部被曝もまた、確実に起きていることが明らかにされた。 研究グループは、すでに死亡した7人の被曝者について大学に保管されていた組織を特殊な方法で撮影。 その結果、「死の灰」が細胞の中で出す放射線を黒い線として映し出すことに成功。 被曝から60年以上もたった今もなお、骨や腎臓などの細胞の中で放射線を出し続けている様子をとらえたのは世界初だ。 さらに重大なのは、放射線の分析からこの「死の灰」の成分が原爆の原料であるプルトニウムであると確認され