第2部第4章 原子力―――救いか呪いか:原子力発電の危険性 この章は、1967年の「きれいな空気を求める全国協会」での講演に基づいている。この講演のテーマとして、放射能汚染を選んでいることに驚かされる。この時すでに、シューマッハーは、核実験や原子力発電(以下原発と略す)における核分裂の結果イオン化された放射能が環境汚染の重大な原因となり、人類の生存を脅かすことになったと主張した。「いかに経済がそれで繁栄するからといって『安全性』を確保する方法もわからず、何千年、何万年の間、ありとあらゆる生物に測り知れぬ危険をもたらすような、毒性の強い物質を大量にためこんでよいというものではない。」[1]というのが、シューマッハーの結論であった。シューマッハーは、核融合も同様の結果をもたらすとして退けている。 それから30年の今日、70年代の石油危機を契機に先進各国で原発の拡大が図られ、国際経済は、石油危機
「シューマッハー経済学と国際経済論」 尾関修 横浜商科大学 2004年7月11日 <目次> はじめに 第1章 国際経済の諸問題とシューマッハー経済学 第1節 農業問題とエネルギー問題 第2節 大量生産と失業問題 第2章 シューマッハー経済学の成立過程 第1節 シュンペーター、ケインズ、マルクスからの出発 第2節 シュヴァイツァー、ガンジー、仏陀による転換 第3章 グローバリゼーションとシューマッハー経済学 第1節 農産物自由化と食糧主権 第2節 エネルギー・サービス自由化とエネルギー主権 第4章 結論: シューマッハー経済学と国際経済論 第1節 地域主義と人間的規模 第2節 自然資本と永続性 おわりに はじめに マリーア・モンテッソーリが、「経済学は生態学の一部である」[1]としたことから考えるならば、「国際経済論は地球環境論の一部である」と考
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