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2021年11月30日のブックマーク (10件)

  • 【アジアの視線】独裁政権倒した日本のアニメ 森浩

    フィリピンで中年以上の世代に圧倒的な知名度を誇る日のアニメがある。日で1977~78年に放映された「超電磁マシーン ボルテスV(ファイブ)」だ。侵略を狙う異星人から団結して地球を守るとのストーリーで、フィリピンでは78年から放映されると、50%台の視聴率をたたきだす強烈な支持を受けた。 根強いファンは多く、フィリピンで実写版としてリメークが決定し、来年放送される予定だという。 市民の記憶に強く残っている理由は物語の内容もさることながら、最終回まであと4話という段階で突如放送が打ち切られたためだ。中止を命じたのは当時、独裁政治を敷いていたマルコス政権である。

    【アジアの視線】独裁政権倒した日本のアニメ 森浩
  • 【開戦80年 映画「トラ・トラ・トラ!」秘話】(下)黒澤明の真意「根本的には悲劇」

    映画「トラ・トラ・トラ!」の幻のシナリオに目をやる萩野正昭氏=11月5日午後2時27分、東京都渋谷区(大森貴弘撮影)日海軍によるハワイ・真珠湾攻撃を日米双方の視点から描いた映画「トラ・トラ・トラ!」(昭和45年公開)。最終的な脚は米ハリウッド主導で作られたが、当初日側の監督を務めた黒澤明氏らが書いた「幻のシナリオ」がある。映画にすると6時間に及ぶ膨大な量で、日人の手で開戦に至る経緯を詳細に描こうとしたとみられる。電子出版社のボイジャー(東京都渋谷区)は11月20日から、同社サイトでこのシナリオの無料公開を始めた。 原稿用紙960枚太字で「虎虎虎」と大書された表紙。脇には「準備稿」とある。200字詰め原稿用紙で960枚、全703シーンが描かれている。1つのシーンを30秒とすると、映画にして約6時間。脚そのものではなく、事前の「シナリオ準備稿」とはいえ、あまりに膨大な量だ。

    【開戦80年 映画「トラ・トラ・トラ!」秘話】(下)黒澤明の真意「根本的には悲劇」
  • 【学芸万華鏡】報道の自由守る「絶滅危惧種」…ノーベル平和賞のロシア紙編集長 『暗殺国家ロシア』の著者が見た真実

    2021年のノーベル平和賞に選ばれ、報道陣の取材に答えるロシアリベラル紙「ノーバヤ・ガゼータ」編集長、ドミトリー・ムラトフ氏=10月8日、モスクワ(小野田雄一撮影)今年のノーベル平和賞の授賞式が12月10日、ノルウェーの首都オスロで開かれる。受賞者の一人、ロシアのドミトリー・ムラトフ氏は同国の新聞「ノーバヤ・ガゼータ」の編集長。プーチン政権への批判報道で知られるが、同紙を取材して『暗殺国家ロシア 消されたジャーナリストを追う』(新潮社)を著したジャーナリスト、福田ますみさんが驚いたのは、同紙の姿勢が決して「反政権」ではなく、自由に報じることだった。メディア統制が厳しいロシアで、「報道の自由」を守り続ける同紙は希少の存在となっている。 「編集長に賞が与えられるということは、彼自身にも不意だったのだろうと思う。ノーバヤ・ガゼータそのものに賞が贈られたほうが彼はもっと喜んだのではないか」 福

    【学芸万華鏡】報道の自由守る「絶滅危惧種」…ノーベル平和賞のロシア紙編集長 『暗殺国家ロシア』の著者が見た真実
  • 【中国観察】「害虫」投稿、背景に出世レースか 中国外交官が強化するSNS発信

    10月26日、駐大阪中国総領事館の薛剣総領事が投稿したツイッターの画面。国際人権団体を「害虫」と表現し、批判が殺到した中国の外交官や在外公館が短文投稿サイト「ツイッター」などのSNSを使った発信を強化している。観光情報といった通常のPRに加え、新疆(しんきょう)ウイグル自治区や香港の人権問題を取り上げ、「西側のデマだ」と否定して中国に有利な世論形成を図る。過激な投稿で中国側の主張を補強するケースも目立つ。SNSで〝戦狼外交〟を行う背景には、国際社会で影響力を強める「闘争」を要求する習近平指導部の方針があり、「中国共産党への忠誠を示す出世レースの一環だ」と見る向きもある。 物議かもした大阪総領事の投稿「害虫駆除!!!快適性が最高の出来事また一つ」

    【中国観察】「害虫」投稿、背景に出世レースか 中国外交官が強化するSNS発信
  • 【主張】新変異株対策 入国管理徹底で国民守れ

    新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」の感染が海外で急拡大している事態を踏まえ、岸田文雄首相が水際対策強化を発表した。 外国人の入国禁止措置を、30日午前0時から当面1カ月間、全世界に拡大する。 政府は27日、オミクロン株が見つかった南アフリカや周辺の計6カ国からの入国者に政府指定の宿泊施設での10日間待機を義務づけた。28日には3カ国を追加した。だが、十分でないと判断し、対策を強めた。 日人帰国者らについては、南アフリカやオランダなど23カ国・地域から帰国する場合、政府の指定する宿泊施設で3~10日間、待機させる。 厳しい水際対策は、感染症から国民を守るために必要だ。 国内の第5波が収まったことを受け、政府は11月に入って、留学生や技能実習生の入国を条件付きで再開し、ビジネス目的の新規入国の待機日数も短縮した。1日当たりの入国者数の制限を3500人から5千人程度へ引き上げ、観

    【主張】新変異株対策 入国管理徹底で国民守れ
  • 【主張】日大理事長逮捕 学内の正常化に大ナタを

    全国最多7万人超の学生が在籍するマンモス大学、日大学の理事長が所得税法違反の容疑で逮捕された。 これまでも学び舎(や)のトップにあるまじき疑惑や不祥事が数多く伝えられながら、常軌を逸した超ワンマン体制は維持されてきた。逮捕を機に、学内の正常化に向けて大ナタをふるってほしい。 東京地検特捜部は、所得税約5300万円を脱税したとして、所得税法違反の疑いで日大理事長の田中英寿容疑者を逮捕した。 背任罪で起訴された日大元理事の井ノ口忠男被告や医療法人「錦秀会」前理事長、籔雅巳被告は、田中容疑者に数千万円を提供したと供述していた。田中容疑者の自宅からは約2億円の現金も見つかっている。 特捜部は当初、田中容疑者についても背任事件での立件を視野に入れていたとされるが、アマチュア相撲界のドンとも呼ばれる田中容疑者の「ごっつぁん体質」「どんぶり勘定」が明確な証拠を残さず、犯意の認識も欠いたことが捜査の壁

    【主張】日大理事長逮捕 学内の正常化に大ナタを
  • 【マーライオンの目】コロナ禍でマイカーは夢に?

    最近、周りのシンガポール人の間で自動車購入をめぐる費用の高騰が話題となっている。「もう車の買い替えは諦めようか」と記者が住むマンションの大家さんはぼやいた。 シンガポールはそもそも自動車購入に掛かる諸経費が高い。国土面積が東京23区ほどと狭く、渋滞抑止などのため、車体の総台数を制限していることが背景にある。車体とは別に「車両購入権」や登録費などが掛かり、日車を購入する場合、総費用は「時期によって違うが日の4倍以上」(自動車業界関係者)に膨れ上がる。 問題は購入権だ。価格は購入希望者の入札で決まるのだが、新型コロナウイルス流行中も上昇を続けている。今月17日の入札では小型車(排気量1600cc以下)の購入権は5万5001シンガポールドル(約450万円)。1年で4割近く上昇した。在宅勤務などで出かける機会が減り、落札額が下振れするかと思いきや、実態は逆だ。 購入権高騰の理由についてはさまざ

    【マーライオンの目】コロナ禍でマイカーは夢に?
  • 【スポーツ茶論】万里の長城に立ち向かうには 津田俊樹

    来年2月の北京冬季五輪は新疆ウイグル自治区における人権侵害や香港での民主派弾圧への批判が高まるなか開催されようとしている。米国のバイデン大統領は北京に政府使節団を派遣しない「外交的ボイコット」の検討に入った。 米国内には、選手まで参加しない「完全ボイコット論」を主張する強硬派もいる。ヒトラーが独裁を強固にするために利用した1936年ベルリン大会を持ち出し、その再現を許してはならないという意見さえ聞かれる。 五輪史研究家、ジュールズ・ボイコフ氏の「オリンピック秘史」(早川書房)をひもとくと、ヒトラーは当初、五輪招致に消極的だった。しかし、宣伝大臣のゲッベルスに「国威発揚の絶好のチャンス」と説得され、ドイツ人の優秀さを世界に誇示しようと考えを変えたという。 ギリシャの古代オリンピックの聖地、ヘラ神殿前で太陽から採火した火を開催都市まで運ぶ聖火リレーを史上初めて行い、われわれこそが古代ギリシャ人

    【スポーツ茶論】万里の長城に立ち向かうには 津田俊樹
  • 【風を読む】あれはUFOだったのか 論説副委員長・長谷川秀行

    担当の経済分野とは全く関係がない。新型コロナウイルス禍とも無縁だ。それでも気になるニュースはある。未確認飛行物体(UFO)をめぐる米政府の動きもそうだ。26日付国際面に「UFO調査グループ新設」という米国防総省の話があった。UFOの探知・識別などを行うのだという。 国防総省は昨年、謎の空中現象としてUFOのような物体を記録した3つの映像を公開した。国家情報長官室による今年6月の報告書では、調査した144件の未確認空中現象のうち143件の正体には確たる結論を出せなかった。どうやら米政府はUFO現象を大まじめに調べているようなのだ。 筆者はSFマニアではなく、オカルトにも興味はない。むしろ不可解な現象でも科学的に調べれば説明がつくと信じている。それなのにUFO関連のニュースが気になるのには理由がある。正気を疑われてはいけないので当欄だけの話にとどめたいが、筆者はこの目でUFOらしきものを見たこ

    【風を読む】あれはUFOだったのか 論説副委員長・長谷川秀行
  • 【一筆多論】岸田流「聞く力」の正体 大谷次郎

    新しい資主義実現会議、デジタル田園都市国家構想実現会議、全世代型社会保障構築会議、公的価格評価検討委員会、経済安全保障推進会議…。 出だしから漢字だらけで読むのがいやになったかもしれないが、列記したのは岸田文雄首相が看板政策を具体化させるために新設した会議の数々だ。これだけの会議を短期間で立ち上げた首相は記憶にない。それだけ今の日は多くの課題を抱えているといえる。 多くの会議は岸田首相がトップに就いた。大学教授や地方自治体の首長、企業経営者ら有識者がメンバーにおり、多様な意見を聞いて看板政策に反映させる場となる。 ただ、いくら多くの意見を聞いても、消化不良だったり、欲張りすぎたりしては、逆に目指すゴールがぼやけてしまう。さまざまな意見を聞いたうえで、的確にゴールを絞り込み、突き進む必要がある。 そこで、過去の首相を振り返ってみると、それぞれ「聞く力」を備えていた。それを武器にもしていた

    【一筆多論】岸田流「聞く力」の正体 大谷次郎