隣国アゼルバイジャンとの係争地ナゴルノカラバフから小型バスでアルメニア南部に避難するアルメニア系住民=9月28日(AP=共同) ロシアの無責任と非情、ウクライナ侵略戦争によって大きく変わる国際社会の断面を示す動きだ。 旧ソ連アゼルバイジャンからの独立を求めていたアルメニア系住民の「ナゴルノカラバフ共和国」が解散すると宣言した。9月19~20日、アゼルバイジャンがカラバフに軍事作戦を行い、アルメニア系勢力が降伏した。 カラバフはアゼルバイジャン領にあるアルメニア系住民が多数派を占める地域だ。ソ連時代末期から続くカラバフ紛争は、アルメニア側の敗北で最終決着する可能性が高まった。 何はさておき国際社会は、人道危機が深まらないよう、緊急措置を講じる必要がある。 カラバフのアルメニア系住民は約12万人だが、9月30日時点で、保護を求めてアルメニアに脱出した人が10万人を超えた。アルメニアは「民族浄化