菅首相は所信表明演説で「税制の抜本改革」への着手を語り、超党派の「財政健全化検討会議」の設置を呼びかけた。「消費税は4年間は上げない」とした鳩山由紀夫前首相の封印を解き、責任ある財政運営に乗り出す意思表示として評価できる。参院選でも、その姿勢を貫いてほしい。 子ども手当や農家の戸別所得補償、高速道路料金の無料化などの目玉公約は、裏付けとなる財源もないまま踏み込めば、予算編成も困難を極め、政権が行き詰まる原因にもなる。 政策の優先順位に加え、個々の政策の中身も見直した方がいい。子ども手当の満額支給より、保育所整備などの現物給付を充実すれば、子育て支援や少子化対策として効果が大きい。 一言で言えば、政権交代は間違いで麻生政権でよかったということ。朝日新聞も道を誤ったと。 その意味でも、菅政権にとって発足早々に臨む参院選は国民との契約を結び直す好機とも言える。 衆院解散するのが筋だと思うけど。