第66回日本図書館情報学会研究大会シンポジウム<報告> 2018年11月4日,沖縄県中頭郡の琉球大学において第66回日本図書館情報学会研究大会シンポジウムが「図書館情報学の歴史研究の今とこれから」と題して開催された。当日は,コーディネーターの吉田右子氏(筑波大学)による趣旨説明に続き,第一部は基調講演,第二部は,3人のパネリストの話題提供の後,三浦太郎氏(明治大学)の司会により質疑応答が行われた。以下,基調講演及び話題提供の内容について報告する。なお,報告の詳細については『日本図書館情報学会誌』にも掲載されるので,そちらも合わせて確認して頂きたい。 第一部では基調講演として川崎良孝氏(元京都大学)より「図書館の歴史研究の現状と展望:アメリカ図書館史研究を例に」として,米国の公立図書館史研究を中心に,図書館史の研究状況について3つのテーマに基づいて講演が行われた。 まず,川崎氏は公立図書館史