司書:何かお探しですか? 少女:あ、こんにちは、先生。 司書:このあたりの棚でお会いするのは初めてですね。 少女:ええ、ちょっと数学でひどい点数とっちゃって。 司書:何か参考になりそうなものは見つかりましたか? 少女:・・・ごめんなさい、本当は先生が声をかけてくれるのを待っていました。 司書:失礼ですが、数学をあまりお好きでないようですね。 少女:大嫌いです。何でやらなきゃいけないのか全然分かんないです。何やってるのか、段々分からなくなるのもあるけど。 司書:なるほど。 少女:……今までは、やり方を丸覚えしてやり過ごしてきたんですけど、なんか、それでいいのかな、って最近思えてきて。……ちょっとスランプなんです。 司書:それはちょうどよい機会なのかもしれませんね。 少女:あの、機会って何の? 司書:ご迷惑でなければ、ひとつ提案があるのですが。 少女:はい!ありがとうございます。 司書:実はこ
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