「人間と同じ知能を持った人工物を作る」という人間の夢は、古くはギリシャ神話、錬金術、機械人形など、さまざまな形で実現しようとしてきました。 1940年代ごろから手法として「コンピュータ」が適切ではないかという議論が行われ、いろいろな実験が行われるようになります。56年にダートマス会議が開催されると一気に人工知能開発の黄金時代を迎え、その後は皆さんご存じの通り2度のブームと2度の冬の時代を乗り越えて、現在第3次ブームが到来しています。 ところで、人工知能が完成したとして「人間と同じ知能を持つ」とどのように証明すればいいのでしょうか。 この難題の解決策として、「あるテーマで人間と戦い、人間に勝つ」ことを目標にしました。なぜなら同じルールの下で人工知能が人間に勝てば、人間のような知能があるとも言い換えられるからです。その結果、チェス、クイズ、将棋、囲碁などの分野でゲームAIが作られ、人間は負け続