(CNN) 香港で続く反政府デモの発端、「逃亡反条例」改正案が香港立法会(議会)で審議されるきっかけとなった殺人事件の容疑者が23日、香港での刑期を終えて出所した。事件が起きた台湾と香港の間には容疑者引き渡しの協定がないため、香港では殺人罪に問われないまま釈放された。 香港人の陳同佳(チャン・トンカイ)元受刑者は昨年3月に香港で逮捕され、旅行先の台湾で交際相手の女性を殺害した罪を認めていた。 だが香港の捜査当局にとって、司法協力関係のない台湾での事件は管轄外となる。そこで陳・元受刑者は、殺害した女性の金を盗んだことによる資金洗浄罪で起訴された。今年4月に量刑を言い渡され、23日、逮捕から1年7カ月を経て釈放された。 香港当局は元受刑者の釈放前に台湾へ身柄を移そうと、刑事事件の容疑者引き渡し協定がない相手国・地域への引き渡しを可能にする「逃亡反条例」改正を提案した。 改正案の引き渡し先には台