イギリス・カーディフ大学のジェーン・グリーブス氏ら英米日の研究者からなるチーム(日本から京都産業大学が参加)は、アルマ望遠鏡とジェームズ・クラーク・マクスウェル望遠鏡による観測で、金星に生命存在の指標の一つとなるリン化水素(PH3、ホスフィン)を検出した。 今回、ジェームズ・クラーク・マクスウェル望遠鏡(ハワイ)を使って金星を波長約1mmの電波で観測したところ、リン化水素の兆候を発見。さらにアルマ望遠鏡(南米チリ)による観測でもリン化水素が検出された(存在の割合は大気分子10億個に対して20個程度)。リン化水素の成因を調べるため、太陽光や雷による金星大気の化学反応、地表から風に吹き上げられる微量元素、火山ガスによる供給などを検討したが、観測量の1万分の1程度のリン化水素しかできないと結論した。 一方、地球には岩石や別の生物由来物質からリンを取り出し、水素を付加させてリン化水素として排出する