[ブリュッセル 10日 ロイター] – 欧州連合(EU)のフォンデアライエン次期欧州委員長は10日、欧州委員会内に軍関連の資金調達と開発、配備を担う防衛・宇宙部門を11月1日に設置すると明かした。フランス銀行(中央銀行)のグラール副総裁を総局長に任命した。 防衛・宇宙部門の設置には英国が長らく反対してきたが、米国は欧州に対し、自立的防衛を進めるように圧力をかけている。フォンデアライエン氏にとってはEUの影響力が薄れることに歯止めをかける狙いがある。 フォンデアライエン氏は記者会見で「EUが軍事同盟となることはない」と述べた。「しかしEU加盟国が一体となって武力を保持することが最も重要であることは何度も言われてきた」と語った。 また、防衛・宇宙部門が米国率いる北大西洋条約機構(NATO)を補完すると指摘。多くのEU加盟国がNATOにも加盟。「われわれの集団安全保障の組織はNATOであり続ける