小説の評価は、結局は読んだ人の「好み」に左右される――これが、長い間「読書を趣味」としてきて、様々な書評、ランキング、人々の生の反応を見てきた自分の結論です。 人生や人間の心の深淵を描いた文学史に残る名著でも、興味の無い人間にとっては「つまらない」ものでしかありません。 逆に、コアな読書家が「くだらない」と扱き下ろしたライトノベルが、多くの人々の手に取られ、売上ランキング上位にランクインすることもあるでしょう。 結局、その本が「おもしろい」か「つまらない」かを決めるのは、読んだ人の「好み」や「感性」なのです。 なので当然、作者が「これは面白い!」と思って書いても、読んだ人がそれを「おもしろい」と思ってくれるかどうかは分かりません。 たとえ作者にとって「最高傑作」と思えるものができたとしても、それを読者が評価してくれるとは限りません。 場合によっては「好みじゃなさそうだから」と、「食わず嫌い