『王への献上品と、その調教師』のスピンオフ、王女バージョンです(※前作を読んでいなくても大丈夫な内容) この国には献上品制度と言われる、王や王女の伴侶や後宮に入れる為の献上品とされる少年少女達を育て、王室に献上する制度というものが存在する。 少年兵であった多摩川エデンは終戦を期にこの献上品を育てる調教師へと転職し、漁村で助けたこの世の者とも思えない美しい少年白井氷朱鷺(ヒトキ)を献上品として育てる事に。 エデンはヒトキをまるで我が子や弟の様に育てるが、ヒトキはエデンを異性として意識し、彼女を翻弄、果ては思わぬ方向へと事態を急展開させる。
「母」にまつわる追記 筆者は自分の実母をネタに、今までいろいろ書いてまいりました。 去年の9月に他界したとき、気持ちの整理のために『母がだんだん消えていく』というエッセイ集を書いたのですが、今回はその番外編的なものというか、『…だんだん消えていく』前後のとっちらかった状況や思ったことを、できるだけ率直に追記したものです。そのほとんどが、ブログ「jugem」からの転載です。 ブログと関連小説ノリンクは後ほどフリースペースに貼りますので、できればそちらも読んでみてください。 表紙は母が最も好きだった花・トルコキキョウの写真をお借りしました。 この写真でこのタイトルなので、ラブストーリーとミスリードできそうです。間違って開いてしまった方も、せっかくなのでゆっくりしていってくださいませ。
「女に愛されたい」と願い死んだ男は異世界で運命の出会いをする。しかしその女には心に決めた愛する王子様がいた。 『わがおろか』これは我がままにもほどがある女と、愚かにもほどがある男の物語。男主人公視点と女主人公視点で進行していきます。 男主人公 「俺は女にフラれ絶望死したが童貞であったため異世界に転生することができた。 与えられた試練は『女に愛されよ』だ。 するとこの転生先の世界には俺を愛してくれる女が一人はいるということか! 最高だ! 可能性があるのなら俺は心の底から頑張れるよ! 前世ではそんな可能性が皆無だったからね! おっ! あそこに悪党に襲われ貞操の危機な美少女が! ということはあれが俺の嫁! そうに決まっている! なになに? 私には使命がある? お任せあれ! 命を掛けて君を守りそして共に使命を果たそう! だってそれが俺の存在そのものだもの! さぁ冒険だ! 君と俺の幸せな未来に向かっ
私は理解できずに頭が真っ白になってたいた。 「お父様、もうこれ以上は……」 「そんな男の事など放っておけ!」 私の言葉も耳に入らないのか父は怒りを露わにする。 今までに見た事の無い父の姿に私は恐怖してしまっていた。 「我が家の恥さらしめ! 貴様の様な者が次期当主であるはずがない!」 そんな父の言葉にお母様が泣きながら訴える様に口を開く。 「……あなた、これは余りにも酷いですわ」 「お前は黙っておれ!」 怒鳴る父の言葉にお母様は体を震わせる。 (私のせいだ。私がもっとしっかりしていればこんな……) 自分の力の無さに私は唇を噛んだ。 (私が悪役令嬢として振舞えばこんな事にはならなかったのに) 自分の心の弱さに後悔していた。 そんな時、父が私の方を向きながら口を開く。 「お前がこの家の顔に泥を塗ったのだぞ!」 「お父様、そんな言い方は……」 母の助けにも耳を貸さず父の言葉は続く。 「お前はもう公
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