神奈川県藤沢市の同市総合市民図書館で蔵書が盗まれた事件で、窃盗容疑で逮捕された藤沢市湘南台の無職、大川十三男容疑者(73)が、自宅に同図書館の蔵書約1500冊(約620万円相当)を持っていたことが24日、藤沢北署の調べでわかった。 同署が大川容疑者宅を家宅捜索したところ、哲学書や園芸雑誌などといった同図書館の蔵書が積み上げてあるのを発見。大川容疑者は調べに対し「本が好きだった。年を取って図書館に行けなくなったときに読むためにやった」などと供述しているという。 大川容疑者は21日午前11時40分ごろ、同図書館で雑誌8冊(約6000円相当)を貸し出しの手続きをせずに持ち出したとして、窃盗の現行犯で逮捕されていた。 同市教育委員会は「利用する市民の常識に任せているので、盗まれていたのは残念」としている。