Sakurai@Catshop - 桜井@猫丸屋 エルフは本当に猿だったか? ─ 桐嶋 カブキ氏へ捧ぐ ─ 《序文》 その昔、まだTRPG業界がバブルを迎える少し前。ホビージャパンが今は亡きRPGマガジンを創刊した1990年5月2日の事。 桐嶋 カブキ(当時は桐嶋 かずき)なる鬼才の人の筆により、『エルフは猿だったのだ!』という奇想天外な小論が世に送り出された。 堅実な検証と論理により導き出されたその論は容易には覆し得ず、多くの読者が釈然としないものを残したまま桐嶋氏の主張を呑まざるを得なかった。 まだ『萌え』なる概念のない時代である。 エルフこそがRPG界のカリスマを一身に背負う存在であり、頑なにエルフのみしかプレイしないというプレイヤーを生み出すほどであったから、この記事の衝撃たるや── 如何ほどのものであったか。 残念ながら筆者の筆力では、それを生々しく伝えるに遠くおよばない。 だが