「権力は腐敗する、絶対的権力は絶対に腐敗する」というイギリスの歴史家ジョン・アクトンの言葉はよく知られています。この本を読むと権力についてもう一つのことがいえるように思います。それは「権力(者)は嘘をつく」と。 この権力者の嘘によって汚名をきせられたのがこの本の主人公である相楽総三(さがら・そうぞう)であり、彼がひきいた赤報隊でした。 相楽はもともと薩摩藩と関係が深く、浪士を集め、幕末の江戸市中を中心にさまざまな挑発行為を幕府に仕掛けていました。それらの活動が後の薩摩藩邸焼き討ち事件、さらには鳥羽伏見の開戦へとつながるものとなります。 江戸騒乱の後、海路江戸を脱出した相楽は京へとむかいます。そして、薩摩藩と公家の支援のもとで近江の地で新たに結成したのが赤報隊でした。 相楽らに率いられた赤報隊は幕府攻撃の先遣隊として東山道を江戸へと向かいます。その直前、相楽たちにある勅定書が下されます。それ
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