領土や歴史問題で、教科書に政府見解を反映させる方針を盛り込んだ「教科書改革実行プラン」。一部に教科書の中立性を危ぶむ声もあるが、海外では、「政府見解にそった教科書記述で領土問題などを教えるのは当然」(教育関係者)といえそうだ。グローバル化が進む中、一人一人が日本の立場をきちんと説明できるような教科書編集が求められている。 「古来、釣魚島(沖縄県尖閣諸島の中国名)は中国の領土であり、早くは明朝初期に明らかに中国に帰属していた」 中国の高校用国定教科書に書かれた尖閣諸島に関する記述だ。 中学用教科書には、東シナ海の島々の地図とともに「台湾島、澎湖列島、釣魚島を探そう」との課題が示され、尖閣諸島が中国領であるとする中国政府の見解を生徒に繰り返し教えている。 韓国の教科書はさらに明確だ。島根県の竹島について小学6年の国定教科書は「日本は独島(竹島の韓国名)を日本の領土と言い張るが、独島は地理的、歴